DokuOh 〜独墺系クラシック音楽〜

クラシック音楽、特に独墺系(ドイツ、オーストリア)の作曲家について、CDレビュー中心のブログです。

いやーびっくりです。現代最高の指揮者の一人、ツェンダーの正規盤の新譜はもう望めないと思っていたら、メンデルスゾーンの「スコットランド」が発売されるではありませんか!

HMV - 交響曲第3番『スコットランド』、序曲『フィンガルの洞窟』、他 ツェンダー&南西ドイツ放送交響楽団【CD】-メンデルスゾーン|交響曲|クラシック|音楽|HMV ONLINE

メンデルスゾーンは必ずしも頻繁に聴く作曲家ではありませんが、「スコットランド」は好きですし、何よりもツェンダーの芸術の深化を期待できそうで今からとても楽しみです。

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Beethoven Symphony No.3

Hiroshi Wakasugi
Staatskapelle Dresden


Sony Music (SICC 1197-9)



昨年、日本を代表する指揮者の若杉弘さんが亡くなりました。実演に接する機会もあまりなく、特別興味がある指揮者ではありませんでしたが、大好きなシュターツカペレ・ドレスデンの黄金期の録音なので、この演奏を聴いてみることにしました。

全くの自然体。ベートーヴェンだからといってフルトヴェングラーフリッチャイの壮演のような力瘤はなく、自然に音楽が湧き出し、美しく心地よく響く。そしてこのオーケストラ独特のほのかな木の香りを放つ。このオーケストラの美質が無理なく無駄なく引き出されています。ここに若杉弘の指揮者としての実力と、ヨーロッパの伝統の懐の深さを見た気がします。両者の組み合わせがあってこそ実現した、無類に美しいベートーヴェンに陶酔感すら覚えます。今までどうしてこの人の音楽を聴いてこなかったのだろうと自分の無知を悔いるばかりです。いや、今だからこそこの上質の音楽の素晴らしさが分かるのでしょう。血気盛んな頃には音のドラマばかりを求めて、この品格の良さは理解出来なかったかもしれません。

雄大な一楽章は絶品。冒頭から音に広がりがあり、何と美しく上質な音楽!こんなに美しいチェロに続くヴァイオリンの第一主題はかつてあったでしょうか。音に透明感があり、伸びやかで艶があります。この演奏では繰り返しを行っていますが決して冗長ではなく、この美しい第一主題が戻ってきて再び聴ける喜びに満たされます。

全ての楽章がこの自然体の美しさに満たされていますが、二楽章マジョーレからの木管たちの歌(4:30)など、眩暈がするほどの美しさです。

録音も素晴らしく、シュターツカペレ・ドレスデンの音が理想的に封入されています。SONYの録音にはいいイメージを持っていませんでしたが、この録音は元々のシュターツカペレ・ドレスデンの美音と相俟って極上です。

シュターツカペレ・ドレスデンのエロイカには有名なブロムシュテットの演奏があり、素晴らしい演奏と録音ではありますが、フレーズの伸びが十分ではなく広がりが不足しているように感じていました。しかし、この演奏はそういった不満を全て解消してくれます。

ベームのライブ録音と共に、この演奏は我が家で「日常のエロイカ」としての市民権を得ました。これだけ繰り返しエロイカを聴いたのは初めてかもしれません。何度聴いても飽きない、そしてもたれない。極上の音楽がここにはあります。

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ちょっと恥ずかしいですが、年明けと共に思い切って公開することにしました。

この音楽鑑賞のブログとは別に、チェロの練習日記のブログをやっています。

『ちぇろじぇに』

全く個人的な練習とつぶやきの記録ですが、最近はこちらでの活動が主になってしまっています(苦笑)。

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新年明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

新年早々後ろ向きなエントリで申し訳ありません(汗)。

ブログ五年目を迎えて、ある意味転機を迎えています。今までここまで思ったことはなかったのですが、昨年からこのブログをやめようと考えており、今だに答えが出ておりません。意欲の低下、時間の制約からこのブログに求めていたものが達成できなくなってしまったのが主原因です。義務感に捕われているわけでもなく、いずれ気持ちが変わるかもしれませんが、今までのような一時的な意欲の低下だけではないことだけははっきりしています。

今だに答えは出ておりませんが、しばらくこのままに(ブログも自分自身も)しておこうと思います。

<1/4追記>

上記走り書きしたので、このエントリだけをご覧になると全てに対してネガティブになっているような印象を受けるかもしれません。多少理屈っぽいとは思いますが追記します。

元々このブログを始めたのは「情報発信」と、普段の生活では制約があってなかなか難しい「純粋な自己表現」が目的でした。しかし色々な方々と交流していくうちに、「純粋な自己表現」とともに「情報発信」が「情報交換」、即ち「音楽を通した交流」をすることに目的が変化していったように思います。
しかしながら、日を追うごとに仕事に家庭に果たすべき役割が増え、音楽をじっくり聴き、文章にする絶対的な時間を確保することが困難になりました。そして、他の方々のブログを訪問することもままならなくなりました。これによりまず「音楽を通した交流」をすることが難儀に感じるようになりました。意欲の低下の主な原因はここにあります。

一方本日エントリしましたが、本格的にチェロを再開し、限られた時間をチェロに優先させたかったのもあります。「純粋な自己表現」はこちらで満たすことが出来ますし、練習記録を目的としたブログは手軽に更新できます。

さらに収納スペースの問題から、CDを購入することはほとんどなくなりました(これ以上家人の理解を得ることは難しい)。

そういった条件が重なって、中途半端が嫌いな私はいっそうのこときっぱりこのブログをやめてしまおうと考えた次第です。

このブログをやめることは、これまでにお知り合いになれた方々とのチャネルを一つ失うことになります。こちらから働きかけてブログにコメントをすれば、交流を維持出来るかもしれませんが、忙しさに負けてそれもままならなくなり、より疎遠になる負のスパイラルに陥ることは間違いありません。

元々私は非常に不器用で、凝り性で「いい加減」に出来ない性格であり、かつ「私」よりも「公」の自分に重きを置いてしまい、自分を追い込んでしまう変に真面目なところがあります。「いい加減にする。」「いいわがままになる。」は仕事、プライベートに関わらず、今年掲げた目標でもありますので、ここは前向きに発想を転換して、「このブログを『いい加減』に続ける。」ことを、掲げたこれらの目標の中でのいい練習にしようと思います。ただし、新譜のレビューは上記事情により厳しいかもしれません。


暖かいコメントを頂いた方々には本当に心より感謝いたします。

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haydn_cellocon2_schuricht.jpg

Haydn Cello Concerto No.2

Carl Schuricht
Enrico Mainardi
Radio-Sinfonieorchester Stuttgart


hänssler CLASSIC (CD 93.150)



畳み掛けてシューリヒトのハイドンをもう一つ紹介します。

実はこのCD、他の「軍隊」や95番目的で購入し、それらがシューリヒトにしては期待したほどの演奏ではなかったので(もちろん凡演ではない)、しばらくお蔵入りしていたのですが、全く期待せずにカップリングのマイナルディと組んだチェロ協奏曲の2番を聴いて、衝撃を受けたのです。

最初聴いた時、一楽章冒頭の序奏数秒であまりの衝撃に一体何が何だか分からなかったのです。「違う、こんな曲ではない。」そう思わずにいられませんでした。冒頭の序奏から自分が知っている世界とは全く違っていたのです。なんという情感豊かで優美な音楽!慈しむように大切に奏でられる第一主題にいきなり涙してしまいました。注ぎ込む愛情がフレーズの枠に収まらず溢れ落ちそうです。たったこれだけのフレーズにこれだけの溢れる愛情を注ぎ込むとはシューリヒトはなんという芸術家なのだろう。一体現代これだけの伴奏が聴けるだろうか?シューリヒトの伴奏は明らかに私の概念にあった伴奏の概念を超えていたのです。そして一楽章再現部始め(8:10)からは心を震わされ涙が止まりません。ハイドンの音楽がここまで心に響くのか?これを涙なしに聴けますか?オーケストラだけのフレーズでこれだけの表現をしておきながら、決して協奏曲としての体裁を崩すことはなく、音楽を高めています。

敬愛するペレーニの師、マイナルディのチェロもロマンティックでゆったりとしたテンポでじっくりとよく歌います。それでありながら決して鼻につくことはなく、独奏者然としていません。シューリヒトと共同作業で豊かな音楽を作り上げていきます。実に素朴で実直なソロを聴かせてくれます。過度に前面に出ることはなくどこか遠鳴りするような、過去から響いてくるような懐かしい響きがします。この演奏の独奏者がマイナルディだったことが成功の要因の一つになっていることは間違いありません。

シューリヒトの作り出す音楽を聴くと、いつも自分が音楽の可能性を知らぬ間に制限していることに気づかされます。音楽はかくも自由で無限の可能性を持っているのです。

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  • 最近老け込んで、見た目もすっかり年相応になってしまったバカ親パパのサラリーマンです。最近は、仕事、子育て、親の面倒に追われ、音楽を聴く時間もまともに持てなくなってますが、ストレス解消に無謀な数のCDを買いつづけています。^^;

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