DokuOh ~独墺系クラシック音楽~

クラシック音楽、特に独墺系(ドイツ、オーストリア)の作曲家について、CDレビュー中心のブログです。

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brahms_davis.jpg

Brahms Piano Conterto No.2

Sir Colin Davis
Gerhard Oppitz
Symphnieorchester des Bayerischen Rundfunks


BMG CLASSICS (82876 60388 2)



週明けから久しぶりに強い憂鬱感に襲われ、仕事もあまり手につかない状態でした。父の手術の後も色々あり、精神的に疲れていたのでしょう。クレンペラー/ウィーン・フィルの続きを書くのはしんどく、ちょっと横道にそれていました。(「のだめ」で誤魔化していました^^)
この間何の曲を聴いていたか?それはブラームスのピアノ協奏曲第2番です。聴いたのはこの曲だけです。お気に入りの演奏二種を交互に聴いていました。ブラームス苦手な私がなぜここまで聴きこんだのか。自分でも不思議なくらいです。とても心に染みてきました。イタリアを旅行したとき着想したといわれる明るい響きが、疲れた心を過度に侵食しないからでしょうか。程よい湿度と粘度とロマンティシズム。今ブラームスで一番好きな曲はと聞かれたらこの曲を選ぶかもしれません。
そのうちの一つがこのサー・コリン・デイヴィス/オピッツの演奏です。この演奏は私が再びこの曲を聴くようになったきっかけの曲です。この曲の名演といえば誉れ高いベーム/バックハウスの名盤があり、私がこの曲と出合ったのもこのベーム/バックハウスの演奏でした。しかししばらくして聴かなくなりました。時は何年も経ち、デイヴィスのブラームス全集を購入し、改めてこの曲の素晴らしさに開眼しました。
全集の中の交響曲もそうですが、デイヴィスの指揮は正に中庸で、これといった特徴はありません。しかし響きが大変充実しており、バイエルン放送響の明るいくすんだ銀色の音色と共に素晴らしい演奏を聴かせてくれます。このような演奏が胸に染みるようになるなんて、年を取るのも悪くありません。
オピッツのピアノは宝石というよりも、宝石の原石のようで、透明感の中にもゴツゴツとした感触があります。音も非常に美しい。構成もがっしりとしていて強固で「ドイツ正統派」と呼ばれる所以でしょう。それがブラームスにぴったりです。
冒頭からホルンに応える深々としたピアノの音。この懐の深さに癒されます。オピッツのピアノは過度に感情に流れされることなく、がっしりとした構成の中にほのかにロマンティシズムを香らせます。管弦楽が入ってからは深く分厚い音が素晴らしく、これはデイヴィスの面目躍如でしょう。ただ分厚いだけでなく、ほのかに暗く哀愁が感じられるのです。また一楽章は名脇役ホルンが随所で活躍しますが、このホルンが素晴らしい。悠久のホルン。特に展開部の終わりから再現部の冒頭など涙が出てきます。
二楽章のアパッショナートは冒頭から痛切で心に突き刺さります。深い音の管弦楽と訴えかけるピアノ。
チェロ協奏曲と揶揄される三楽章。チェロの渋めの硬質な音も素晴らしい(首席奏者のヤン?)。その後のピアノも実に深々としています。管弦楽も優しさに溢れていて、幸せな気分になります。
四楽章はややもすると軽くなりがちなのですが、デイヴィスの乱痴気騒ぎにならない適度な熱さと、深い分厚い響きがそれを防いでいます。ベーム/バックハウスの演奏を聴いたときはここまで熱心に聴かなかったように思います。

このセットは収録されている全ての曲が素晴らしく、是非とも一家に1セット持っておいて欲しいセットです。他の曲はいずれ紹介したいと思います。

お買い物『HMV - 交響曲全集、協奏曲集 デイヴィス&バイエルン放送響(5CD)【CD】-ブラームス/音楽/HMV』


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コメント

憂鬱な季節ですね・・・

私も今日、憂鬱でしばらく何も手につかない状態でした。何を聴いたかと言えば、L'ark en ciel です(笑)
ちょっとクラシックは今の私には重たいですね・・・
さて、コリン・デイヴィス、彼のCDは定評のあるシベリウスしか持っていませんが、温かみのある素晴らしい演奏だと思います。
それでいてバルビローリより神秘的なのも良い。
彼のブラームスというのはちょっと思いつき難い組み合わせです。明るいブラ2やDokuoh様の挙げていらっしゃるピアコン2番ならいざしらず・・・
そう言えば彼のブラ2は、どこぞの批評家が絶賛してましたね。私はちょっとそれがどなただか忘れてしまいましたが、イギリス系指揮者は基本的に大好きなので、色々聴き比べをしたいものです。
誰が一番好きかと言われれば、ビーチャムを挙げます。彼も温かい演奏をする人でした。
憂鬱な季節、温かい音楽を温かい演奏で聴きたいものです。

  • 2006/10/21(土) 21:00:30 |
  • URL |
  • kyrie #-
  • [編集]

イギリス系指揮者

kyrieさん、
こんばんは。いつもコメントありがとうございます。
デイヴィスのブラームスはボールトの演奏に通ずるものがあります。どれも素晴らしいですよ。もちろんブラ2も素晴らしいです。
私もイギリス系指揮者好きです。バルビローリ、ボールト、ビーチャム、そしてデイヴィス(ブリテンもかな?)。独特の影があっていいですね。ビーチャムのハイドン最高です。
私はラルクよりもルナシーが好きです(笑)。

  • 2006/10/21(土) 23:12:24 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

ゲルハルト・オピッツのベートーヴェンツィクルスへ行ってきました

4日、ゲルハルト・オピッツのベートーヴェンツィクルスへ行ってきました。この日はOp.49-1,2、Op.31-3、Op.53「ヴァルトシュタイン」でした。椅子から身を乗り出さんばかりで聴いていまして、うならされてしまいました。名演でした。27日の「熱情」、「告別」が楽しみですね。
今年はドイツのピアニストの当たり年でした。4月29日、紀尾井ホールでのペーター・レーゼル、ピアノリサイタルを聴きに行き、大変感動してしまいました。それが終わってから、早く来い、来い、12月と待っていました。
今やドイツを代表するピアニストとして、ペーター・レーゼルとゲルハルト・オピッツの名が一緒に出てくるようになりました。今回はこれを裏付けるものとなりました。

初めまして

畑山千恵子さん、
こんばんは。初めまして。コメントありがとうございます。
オピッツとレーゼルの演奏をお聴きになったのですね。羨ましいです。日本に来るのは知っていてずっと気になっていましたが、残念ながら都合がつきませんでした。
私もこの二人は大好きで良く聴きます。といっても独奏というより室内楽が多いですが。最近のさらに音楽を深めた二人の演奏を是非生で聴いてみたいものです。
今後ともよろしくお願いいたします。

  • 2007/12/21(金) 00:57:47 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

昨日、ゲルハルト・オピッツ、ベートーヴェンツィクルスへ行ってきました

昨日、ゲルハルト・オピッツ、ベートーヴェンツィクルス「熱情」、「告別」へ行ってまいりました。さすがにお客さんがいっぱい入りました。
椅子から身を乗りださんばかりで聴き入っていましたし、体が熱くなってしまいました。感動しましたね。
2007年に行ったコンサートでは、ベーター・レーゼルのリサイタルとこのベートーヴェンツィクルス(2回)を第1位にしますね。
来年もペーター・レーゼルとゲルハルト・オピッツが来日しますので、ぜひお聴き逃しなく。

来年は

畑山千恵子さん、
こんばんは。コメントありがとうございます。
来年もレーゼルとオピッツが来日するとのことですので、来年こそは是非ともコンサートに足を運びたいと思います。

  • 2007/12/31(月) 22:42:46 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

初めまして

オピッツのブラームスの協奏曲第1番はどうですか 
アシュケナージとハイティンクの1番はよかったです。

  • 2016/03/18(金) 22:28:01 |
  • URL |
  • 祐 #FvLIUmYM
  • [編集]

コメントありがとうございます。

祐さん、
初めまして。休眠中のブログにコメントをありがとうございます。オピッツの1番は2番同様素晴らしいですよ。サー・デイヴィスのオケも抜群です。1番で一番のお気に入りはグリモーとザンデルリンクの演奏です。

  • 2016/03/20(日) 12:06:07 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
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  • 最近老け込んで、見た目もすっかり年相応になってしまったバカ親パパのサラリーマンです。最近は、仕事、子育て、親の面倒に追われ、音楽を聴く時間もまともに持てなくなってますが、ストレス解消に無謀な数のCDを買いつづけています。^^;

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