DokuOh ~独墺系クラシック音楽~

クラシック音楽、特に独墺系(ドイツ、オーストリア)の作曲家について、CDレビュー中心のブログです。

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ブログ五周年で久しぶりにアップしてから、急にアクセスが増えてますね。(^-^;)

CDレビューはでなく新譜紹介で恐縮ですが、またまたツェンダーの新譜が出ます!

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ブレンデル目当ての人が多いかもしれませんが、ツェンダーのサポートが素晴らしいのは間違いありません。まだ紹介していませんが、シェリングと組んだベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲の伴奏も素晴らしかったので、是非とも聴いてみたいと思います。

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Mozart Symphony No.38 "Prague"

Peter Maag
Orchestra di Padova e del Veneto


ARTS (47364-2)



昨日は息子の誕生日、今日は娘の誕生でした。このブログを始めた頃、娘はまだ妻のお腹の中で、息子は今の娘と同じ年でした。本当に子どもの成長は早いです。

純真無垢な子ども達の誕生日を祝福するには、これまた純真無垢な音楽でなければなりません。合い相応しい演奏はないかとCD棚を眺めていたところ、ふとこの演奏が目に留まりました。久しぶりに聴いて心が洗われました。ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトという純真無垢な作曲家と、ペーター・マークという純真無垢な指揮者。これほど童心に返らせてくれる音楽はありません。

マークという人はスター街道を歩み出した絶頂期に、スター街道に背を向け世俗の垢を落とすため香港で禅の修業をしたそうですが、そういった生き様は音楽に如実に現れています。このモーツァルトも、均衡を破って強奏されるホルンや鋭い弦の切り込みなど、決して耳に心地よい響きではないのに「美しい」と感じる。マークの音楽は表面ではなく内部が透き通っており、モーツァルトのそれと深く共鳴しているのです。残念ながらマークの実演に接することは出来ませんでしたが、ジャケットから拝見するその純粋な笑顔に吸い込まれてしまいます。

モーツァルトの音楽の純真に迫る時間軸の流れは、二つあると思っています。一つは老いて枯れていく過程で子どもの純真に戻っていく時間軸を進める方向、もう一つは時計が逆に回り、子どもそのものに戻る時間軸を戻る方向、マークの音楽は後者に相当するのではないでしょうか。

モーツァルトのシンフォニー中で最も幸せな「プラハ」をマークが奏でると、相乗効果でなんと幸せな音楽になるのでしょう。聴いていて本当に心の垢が取れていき、子ども達と童心に返って夢中になって遊んでいるときと同じような感覚になります。

完全に子どものような純真さを保つのは難しいでしょうし、これから更に世知辛くなる世の中を生きて行くには多少のしたたかさが必要ですが、子ども達にもずっとこの音楽に共感できるような心を持ちつづけて欲しいです。

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mozart40_vonk.jpg

Mozart Symphony No.40

Hans Vonk
Saint Louis Symphony Orchestra


PentaTone (PTC 5186322)



ようやくハンス・フォンク・レガシーの第二弾を入手し、フォンクの素晴らしい音楽を堪能しています。

フォンクは中庸、穏健派というイメージがどうも先行しがちです。確かに音楽自体は激しい表現は皆無で、奇を衒ったところはなく、地道に積み上げて音楽をつくるタイプです。しかし、私はその音楽に非常に強い意志を感じるのです。どの演奏にも表面上は穏やかな表現の底に常に流れる、細部を一切おろそかにしない緻密で誠実な姿勢が作り出す高い緊張感があり、その音楽は強い意志によって支えられています。

この演奏はただの慟哭というよりも、怒りにも似た強い感情を読み取ることが出来ます。美しい旋律の底にあるなんという意思のエネルギー。ダイナミクスはそれほど幅が広くないにもかかわらず、音楽が迫ってきます。表面だけのこけおどしの演奏とは明らかに一線を画しています。最後まで高い緊張感が持続し、最後まで「疾走しきった」稀有なト短調ではないでしょうか。全ての繰り返しを敢行しているにも関わらず、だれることが一切ありません。過去の名演に十分匹敵しうる、いや、少なくとも私にはベストにしてもおかしくない演奏です。

一楽章は少し温度が低く透明な弦の響きの中に、ピーンと張り詰めた空気があります。音は常に丁寧で滑らかでありながら、それが甘さにならず厳しさに通じています。展開部の最後(4:49)のヴァイオリンの叫び!この世の惨劇に対し、嘆き、怒りをぶつけているかのようです。

二楽章が正にその証左となることでしょう。だらだらともったいぶらずに、リズムをくっきり刻む。これほどに意思の強さを感じる二楽章はあまりないでしょう。涙を目に浮かべながらも、立ち止まることなく前に進もうとする強い意志を感じます。そして透明で儚いヴァイオリンの調べがこの曲の本質である哀しみを伝えて止みません。

三楽章のリズムの刻み方も厳しいです。この楽章は拍感が出ずになよっとした演奏が多いですが、そんな感傷とは決別し、堂々としています。

四楽章の推進力も素晴らしい。非常に高い緊張感に支配されており、音楽に張りがあります。この曲で一楽章から四楽章まで集中力を持続しながら、一気に聴きとおすということは滅多にないのですが、フォンクとオーケストラの高い集中力も相俟って、最後まで疾走します。激しい慟哭を伴った最後の疾走など涙なしに聴けるでしょうか。モーツァルトの音楽はかくも激しい音楽だったのだ!

録音は変な残響が無く生々しい分、フォンクの慟哭が良く伝わって来ます。所々フォンクの唸り声も聴こえ、実に臨場感があります。

同時発売となったチャイコフスキーの4番、特にマーラーの4番は素晴らしい演奏で、追って紹介したいと思います。

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mozart39_erich.jpg

Mozart Symphony No.39

Erich Kleiber
Kölner Rundfunk Sinfonieorchester


medici MASTERS (MM011-2)



一時期に比べると比較的落ち着いたのでしょうが、世の中は「塩ブーム」。塩キャラメルに始まり、塩チョコレート、塩アイス、塩ラーメン、塩、塩、塩・・・。

先日父ヤンソンスを取りあえげて、同じ指揮者として親子鷹のエーリッヒ、カルロス・クライバー親子を思い出しました。エーリッヒもカルロスの影に隠れがちですが、私は彼の作り出す音楽は息子のそれよりも好みます。あのシャープで気品溢れる演奏がたまりません。
ショートケーキのような生クリームたっぷりの甘ったるいモーツァルトではなく、「塩味」の効いたモーツァルト。キリリと引き締まって味に芯がありながら、しかしその味は奥ゆかしく、深い。まさに「塩モーツァルト」です。塩ラーメンのスープのような雑味のない味わい深さがあります。特筆すべきは音が立ち芯があるにもかかわらず、トゲトゲしくなっていないことでしょう。海水から作られる天塩は主成分の塩化ナトリウム以外にもマグネシウムをはじめとする沢山のミネラルを含んでおり、味に甘味と奥ゆかしさがあります。食塩はほぼ塩化ナトリウムのみで出来ており、味に舌を刺すようなトゲがあります。同じシャープな演奏でもただシャープな「食塩」な演奏が多いですが、天塩の演奏はなかなかありません。

一楽章冒頭のティンパニの三つの音も良くあるように引きずって物々しく演奏することなく、実に小気味良い。ただシャープで音が立っているだけでなく、深みがあります。主部に入ってからの優しさがただの「食塩」になっていない証左となっているでしょう。

下手な感傷に浸らない二楽章も素晴らしい。背筋は常に伸び、音楽は格調高い。

三楽章はスケルツォのようなシャープさです。しかし、決して音楽は濁りません。

終楽章が名演になるのは当然でしょう。音楽は引き締まって適度な推進力があります。私はこの楽章が大好きなのですが、この楽章で最も好きな演奏の一つかもしれません。非常に立派な音楽ですが、ベートーヴェンのような音楽になる一歩手前で踏みとどまっています。

感傷に浸れるモーツァルトではないですが、キュッと身が引き締まる思いがします。この味わいは大人のためのモーツァルトなのかもしれません。

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mozart_requiem_jansons.jpg

Mozart Requiem

Arvid Jansons
Lithuanian RTV Symphony Orchestra
Lithuanian State Coir


Venezia (CDVE 04335)



ペトレのバッハの無伴奏の時も似たようなタイトルでした。といってもベーム盤にズスケのバッハの無伴奏ほど思い入れがあるわけではありませんが、なかなかベーム盤に匹敵する演奏に出会えませんでした。現代楽器の演奏によるモーツァルトのレクイエムで、演奏、録音双方を加味してベーム盤を上回る演奏にようやく出会えました。

マリス・ヤンソンスの父、アルヴィド・ヤンソンスの厳粛な第九を聴いて、この人は宗教曲で本領を発揮するのではないかと想像していましたが、この演奏を聴いてそれが確信に変わりました。

厳粛で清廉なレクイエム。そこに利己的な表現欲は無く、祈りのみがあります。独唱はソプラノ除いていまいちな感がありますが、ヴィブラートを抑えた透明な合唱、ただハーモニーが美しいだけでない敬虔な祈りに満ちた歌声が涙を誘います。ここでいう「透明」とは音の透明さと表現の透明さと言えるかもしれません。この曲には魂を持っていかれるような一種の深い「恐ろしさ」が必要ですが、この演奏はそれを安易な音のドラマで実現するのではなく、敬虔な歌で実現しています。いや、この敬虔な歌こそがその底なしの恐ろしさを演出するのに必須なのかもしれません。ただ表面的に美しい合唱や、ドラマティックな演奏だけではそれは不可能と思えるのです。だからこそ難しい。それができる父ヤンソンスはやはり優れた指揮者だといえるのではないでしょうか。音楽のダイナミクスはそれほどでもないのですが、スケールは決して小さくなく、広がりよりも深さがある演奏です。

「イントロイトゥス」から尋常じゃない厳粛さと美しさです。しかもその透明さが導き出す恐怖。「キリエ」最後の空虚五度は魂を抜かれるようです。

特筆すべきは「ラクリモサ」。異様に遅いテンポで、四分音符一つ一つに祈りを込め奏でられるその様に絶句します。なんと祈りに満ちた、そして絶望的な音楽!このテンポでだれるどころか、音楽にどんどん引き込まれて行きます。これを聴くとベームの演奏はなんとも平板に聴こえてしまいます。
最後の四小節前の"requiem"の句でディミヌエンドするところなど涙なしに聴けるでしょうか。そしてなんと美しいアーメン終止!最後の一音は両手を胸に当て、ただ祈るしかありません。何に対して祈るのか?私には答えがありませんが、ただ祈りたいのです。ここだけでも何度でも何度でも聴きたい。

息子の影に隠れて父ヤンソンスの演奏はあまり陽の目を見ませんが、これから再評価が進むことを願ってやみません。これだけ実力のある指揮者なのですから。

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Mozart Overtures

Hans Vonk
Staatskapelle Dresden


DELTA (15 885)



フォンクの演奏で一番慣れ親しまれているのは、このモーツァルトのオペラ序曲集でしょう。格安の値段からは信じられない超一流の名演揃いです。私の中では同曲集のベストであり、宝物の演奏です。

モーツァルトのオペラ序曲集と言えば、モーツァルトを得意としたドイツの二つの歌劇場のオーケストラ、シュターツカペレ・ドレスデンとシュターツカペレ・ベルリンの演奏が好みで、後者はスイトナー、前者はコリン・デイヴィスとこのフォンクの演奏を好んで聴いています。

ここで聴くドレスデン・シュターツカペレの音は、スイトナー、ブロムシュテット、コリン・デイヴィスで慣れ親しんだ音とは少し異なります。リズムの切れは多少減じているものの、まろやかさや滑らかさが数段増しており、これがフォンクの真骨頂でしょう。とにかく響きが美しい。シュターツカペレ・ドレスデンの美質が倍増されています。
暖かくまろやかで品のある音色、適度に弾むリズム、極めて自然な豊かな歌。もうそれだけでモーツァルトは微笑むのです。

「魔笛」冒頭の和音からもう惚れ惚れするほど美しく、その後の序奏の美しさなど言語を絶しています。これを聴いて幸せにならない人がいるでしょうか。「フィガロの結婚」、「劇場支配人」の自然なリズムの躍動も素晴らしい。

フォンクとシュターツカペレ・ドレスデンの相性は最高だっと思うのですが、残されている録音で手に入るものは少なく、管弦楽のみではこの演奏しかないのではないでしょうか。素晴らしい実力を持っていながら録音に恵まれなかったのが残念でなりません。

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mozart_sq_scubert.jpg

Mozart String Quartet No.16

Franz Schubert Quartet


Nimbus Records (NI 1778)



雨が降った翌日の早朝、森の中に朝もやが立ち込めるている。木々の合間から朝日がかすかに差込み、空気はたっぷり湿度を含んでいる。

この曲は、短調で激情の15番、「狩」の名前がついて冒頭のフレーズが大変有名な17番に挟まれて、非常に地味な存在ではありますが、私はこの曲を偏愛しています。この曲はたっぷり湿度を含み、独特のしっとり感があります。他では決して代用が利かない魅力を備えています。

この曲に漂う「湿度」に於いて、フランツ・シューベルトSQを上回る演奏を知りません。音楽が始まると本当に周りの空気が湿り気を帯びてくるようです。なんとしっとりした音楽!この演奏に浸ると、心にも潤いがもたらされます。
当時としては先進的だった半音階調の主題が使われる一楽章冒頭は、正に上で述べた情景が浮かぶようです。周りの空気が濡れて、静止しています。生き物がまだ活動を始める前の、早朝の静けさがあります。再現部の第一主題(5:50)からの2nd VnとVcなど美しさの限りです。

しみじみと流れる二楽章。流れがとてもいいのです。変に粘ったりしません。表情付けは最小限ながら本当に美しい。

大好きな三楽章。どんなに明るいメロディーにも儚さがあります。音楽は決して軽くなりません。沈み込むトリオも最高です。

四楽章のような音楽でも決して湿度を失いません。明るい中にほのかに陰りを持ちながら走り去っていきます。

この曲、演奏ほど湿度を感じさせてくれる音楽は数少ないでしょう。何度聴いても心の中にあるとげとげしい渇きがいやされていくのを実感出来ます。「聴く」というより「浸る」というのが本当に合い相応しい音楽です。

お買い物『HMV - String Quartet.14, 15, 16, 17, 18, 19, 20, 21, 22, 23: F.schubert.q【CD】-モーツァルト/音楽/HMV』


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  • 最近老け込んで、見た目もすっかり年相応になってしまったバカ親パパのサラリーマンです。最近は、仕事、子育て、親の面倒に追われ、音楽を聴く時間もまともに持てなくなってますが、ストレス解消に無謀な数のCDを買いつづけています。^^;

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