DokuOh ~独墺系クラシック音楽~

クラシック音楽、特に独墺系(ドイツ、オーストリア)の作曲家について、CDレビュー中心のブログです。

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Bruckner Symphony No.6

Herbert Blomstedt
Leipzig Gewandhaus Orchestra


Querstand (VKJK 0816)




前回のヨッフムのブル6の冒頭でブルックナーの音楽は男性性だと言っておきながら、再び「乙女」というのはいささか奇妙に映るかもしれません。ヨッフムのブル6を大らかな「肝っ玉母さん」に例えるなら、繊細で瑞々しいブロムシュテットはさながら「乙女」でしょうか。細部まできめ細かく配慮が行き届いており、繊細ながら神経質なところは皆無。聴きながらしっとりした感動に包まれます。この「しっとり感」がこの演奏の特徴と言えるかもしれません。

ゲヴァントハウス管とブルックナー全集を完成させたブロムシュテットですが、初期に録音した8番や7番は少し呼吸の浅さが気になったものの、この演奏はそのようなことは一切なく、細かくコントロールされたアゴーギグやデュナーミクも自然で堂に入っており、ブルックナーに必要な呼吸感があります。

一楽章(1:38)からの第二主題、再現部の(10:40)はやや停滞気味に弱めに奏でられ繊細でしっとりしています。先のヨッフムのブル6でも書いたことですが、最近はここをゆったり美しく歌う演奏に惹かれ、神々しいコーダと共に聴くポイントになっています。コーダのリタルダンドも自然でアンサンブルが崩れることなく完璧に決まっています。

二楽章も繊細さが際立っています。多少線が細いヴァイオリンの調べは決して神経質ではなく、聴く者に緊張を強いません。またテンポの動きが絶妙で、(14:41)からのフレーズの着地は素晴らしく、心ゆくまで歌います。

今や押しも押されもせぬブルックナー指揮者となったブロムシュテット。次は5番を紹介したいと思います。

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bru6_jochum.jpg

Bruckner Symphony No.6

Eugen Jochum
Amsterdam Concertgebouw Orchestra


TAHRA (TAH443)



ブルックナーの音楽はどちらかというと男性性であって女性性ではないと思います。粗野であり、ワーグナーのような甘美さはなく、どこか乾いています。しかしこの曲は私にとっては「母なる音楽」と呼ぶべき存在です。精神的に参って音楽すら聴かなくなってしまった時、必ず最初に帰ってきて癒してくれるのがこの曲なのです。

ヨッフム晩年の神経質にならない懐の深い音楽が、疲れた心を癒してくれます。似た傾向にあるライトナー晩年の演奏と共に、もっとも私の心を癒してくれるブル6です。ライトナーは力が抜けて幽玄な趣がありましたが、このヨッフムの演奏はより直接的な力強さがあります。全体的にゆったりしたテンポで大らかに鳴らします。そのテンポは作られたものではなく、人間の生理が生み出したとても心地よいテンポです。また、この演奏は伝説の最後のライブ録音の1986年の5番、同年日本での7番、1984年の8番と共に、ヨッフムとコンセルトヘボウ管との素晴らしい演奏の記録です。

まず、その証左となるのが一楽章(2:00)からと再現部の(11:23)からの第二主題。最近はここをゆったり演奏してくれないと満足しなくなってしまいました。特に(12:09)からのヴィオラに乗せたヴァイオリンの調べは慈愛に満ちて陶酔的ですらあり、涙を禁じ得ません。

もちろんこの曲で一番好きなところである一楽章コーダは言うまでもなく、壮年期のヨッフムのように作為的にテンポを揺らすことも煽ることもなく、悠然と音楽を鳴らします。そしてなんという慈愛!これを「母なる音楽」と呼ばず、なんと呼ぶのでしょう。

二楽章もライトナーと同傾向の演奏で、こちらも強めに鳴らしゆったり歌う音楽で、安心して身をゆだねることができます。

残念ながらこのCDをリリースしたTAHRAレーベルは、運営していたトレミヌ氏の逝去により解散してしまいました。数多くの伝説的な名演をリリースしていたのでとても残念です。

さて、久しぶりにブログを書いてみました。どれだけの頻度で書けるか、また続けられるか分かりませんが、まずは再びここで自己表現を始めてみようと思います。

お買い物『HMV - 交響曲第6番 ヨッフム&コンセルトヘボウ管弦楽団(1980), CD, ブルックナー (1824-1896), ブルックナー』


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