DokuOh ~独墺系クラシック音楽~

クラシック音楽、特に独墺系(ドイツ、オーストリア)の作曲家について、CDレビュー中心のブログです。

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beet5_kubelik.jpg

Beethoven Symphony No.5

Rafael Kubelik
Symphnieorchester des Bayerischen Rundfunks


audite (95.493)



あまり暗い話ばかり書いていると、読者の方もげんなりして夏バテしてしまいそうですし、音楽に関係ないエントリばかりだと「わしゃ、音楽のエントリが見たいんじゃい!早く音楽の記事エントリせんかい!」と罵声が飛んできそうです(笑)。大変お待たせしました!復活第一弾のCDレビューです。復活時に宣言した通り、ちょっとスタイルを変えてみることにしたので、今までのような堅い文体ではなく、少し砕けた文体にしたいと思います。読者の皆様の反応も楽しみです。

プライベートでは苦しい時期が過ぎ、ようやく光が見えてきました。これは正にベートーヴェン流の「苦悩を突き抜けて歓喜へ」なわけで、今日はクラシック音楽と言えばこの曲、「運命」です。意外にも拙ブログでとりあげるのは初めてです。
この曲には数々の名盤があり、往年の巨匠、フルトヴェングラー、クナ、クレンペラーを始め、フリッチャイ、セル、ケーゲルなどなど、名盤には事欠きません。しかし今日ご紹介するのは、こういった個性的なある意味「濃い」演奏ではなく、「中庸」と呼ばれている演奏、クーベリックのライブ盤です。私が最も手にとって聴く演奏かもしれません。
上記巨匠達の個性的な演奏ではないが、この演奏を「特徴が無い」とか「中庸」といって一蹴してしまうのは、あまりにもったいない、じっくり味わう、いわば本格的に煎れた味わい深いコーヒーや日本茶のような演奏とでもいいましょうか。深い味わいと奥深さをもった、そんな演奏です。極端な演出は無いので、初めて聴くのにも適しており、かつ長く聴ける演奏かもしれません。
以前エントリした第九のように、この演奏も音の密度が高く、非常に深く、そして節度があり、非常に格調高い演奏です。そして非常に透明感があるのです。この透明感が内声部を露わにし、奥行きを生み出しています。派手な演出は無いにも関わらず、響きの深さで一気に聴かせてしまう、稀有な演奏だと思います。
一楽章は激しく演奏しなくても、控えめで深く透明な響きで逆に奥行きと迫力を生む典型かもしれません。激しさがないのに、なぜこれだけ心に突き刺さるのでしょう。安易な演出は優れた音楽には不要ということを教えてくれます。
二楽章の優しさはクーベリック独特のもので、非常に感銘深いです。あらゆる二楽章の中でもっとも好きな演奏かもしれません。冒頭のチェロから気品と優しさに溢れています。感動的なのは(0:42)ヴァイオリンの優しい歌、(2:12)からの透明感のあるチェロの深い響き!ここでもこの透明感がものをいっています。(8:06)からヴァイオリンが高らかに歌うところなど、格調の高さで聴かせます。
四楽章は100%全開ではないものの、十分な高揚感があり、一方常に理性と知性が働いており、透明感が失われません。そしてそれは欲求不満を生み出すどころか、音楽を非常に格調高いものにしています。コーダで終わりに向けて激しくアッチェレランドしたり汗をかかなくても、聴いていて背筋が伸び、熱い感情がこみ上げてきます。曲が終わると、「ああ、ベートーヴェンを聴いたな」という満足感で一杯になります。
このような演奏は、ある程度年を取らないと分からないかもしれません。血気盛んだった20代前半の頃では、フルトヴェングラーだ、クレンペラーだと言ってきっとこの演奏の良さを見過ごしてたかもしれません。年を取るというのは悪いことばかりでもありませんね。

さて、今回のスタイルはいかがだったでしょうか?個人的にはすごい違和感がありました(苦笑)。慣れというのは恐ろしいものです。同じ内容、以前の文体で、もう一度エントリしてみましょうか。

お買い物『HMV - 交響曲第4番、第5番《運命》 クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団(1979、1969)(ライブ盤)【CD】-ベートーヴェン/音楽/HMV』


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テーマ:クラシック - ジャンル:音楽

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コメント

こんにちは♪  復活とともに大変身ですね~。  とても読みやすい Review だと思いますが、書いていらっしゃるご本人が違和感あるのであれば、以前の文体でもよろしいのではないでしょうか??(笑)  以前の文体が読みにくかったわけでもありませんし、KiKi は結構好きでしたよ、あの文体。  

ま、それはさておき音楽のお話を。  クーベリックの5番は KiKi もいいと思います。  「安易な演出は優れた音楽には不要」かぁ。  確かに・・・・。  KiKi もこの言葉をしっかりと胸に刻まなければ・・・・ ^^;  もっとも KiKi は時と場合によって「中庸」がいいと思ったり、「もっとあなたの声を聞かせて!」と思ったりするので、どちらがどうとははっきり言えなかったりするんですけどね。  まあ「中庸」はいいけれど「中途半端」と「如才なさ」だけはダメっていう感じでしょうか?(笑)  要は聴く側のコンディションやその時の立ち位置によって音楽の感想って変わってくるなぁ・・・・と思うのです。      

  • 2006/07/22(土) 18:28:00 |
  • URL |
  • KiKi #bMLlLu06
  • [編集]

ご無沙汰してます

TBを頂き、ありがとうございました。お体の調子は、如何ですか?ご自愛下さい。
 ところで私も最近は、自分のブログの更新と共に、皆さんの記事も殆ど拝見できない日々が続いています。(涙) dokuoh様も大変そうですね。
 このクーベリック氏の「運命」は、私も昨年7月に聴いてます。少し思い出せないので、今夜聴き直してみます。丁度、シェルヘン氏の「運命」を聴くつもりでしたから、聴き比べてみたいと思ってます。
 「中庸」と言う言葉が、なんとなくいい感じに響いてきますね。

  • 2006/07/23(日) 17:49:02 |
  • URL |
  • みー太 #-
  • [編集]

中庸と個性

KiKiさん、
こんばんは。いつもコメントありがとうございます。
書き方に語弊があったのですが、正確には「必ずしも必要ない」ですね。クーベリックやブロムシュテット、デイヴィスの音楽を愛する一方、フルトヴェングラーやクナの音楽を愛しているわけですし。
「中庸」って難しいですね。決して「中途半端」じゃないからです。むしろクーベリックは緻密にスコアを解析して、徹底した厳しいリハーサルをするタイプの指揮者だったようですから。ただ、コーホー先生のような個性偏重主義には異を唱えたかったのです。

  • 2006/07/23(日) 23:27:35 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

ご無沙汰しております

みー太さん、
こんばんは。ご無沙汰しております。コメントありがとうございます。
お仕事大変そうですね。無理をなさらぬようご自愛ください。
TBさせていただきましたが、コメントがもう受け付けていないようでしたので、コメントはできませんでした。是非とも聴きなおしていただいて、クーベリックの素晴らしさに触れていただきたいと思います。本当に素晴らしい演奏だと思います。

  • 2006/07/23(日) 23:30:32 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

こんにちは♪

>クーベリックやブロムシュテッド、デイヴィスの音楽を愛する一方、フルトヴェングラーやクナの演奏を愛しているわけですし。 ・・・・ 個性偏重主義には異を唱えたかったのです。

激しく同意!!です(笑)。  中庸って本当に難しいと思います。  個性を際立たせるのと同じくらいに・・・・ね♪    

  • 2006/07/24(月) 09:18:50 |
  • URL |
  • KiKi #bMLlLu06
  • [編集]

クーベリックのバイエルン

こんばんは。復活のブログが「運命」とは、興味深いですね。私はてっきりマーラーの「復活」かと思っておりましたが・・・モーツァルトの交響曲をdokuohさんの記事を参考に購入した時に感じたのですが、クーベリックとバイエルンの響きがとても爽やかで透明感があるように思います。各楽器のセクションの分離もよく、先のジュリーニ/バイエルンのブラームスでも、響きがだぶつくことなく、遅いテンポでも重い印象は受けませんでした。

ベートーヴェンの第5番はどうしても、第1楽章や第4楽章に耳がいってしまいがちですが、尻切れトンボの(敢えてこう書きます)テーマの展開を辿っていけば、第2楽章は、なかなか味のある楽章では、と思うのですが。爽やかな運命を、dokuohさんの記事から期待するのですが、いかがでしょうか。

個性

KiKiさん、
コメントありがとうございます。
アマチュアでは個性うんぬんの前にちゃんと音楽にするので精一杯だったりしますしね。

  • 2006/07/24(月) 21:57:41 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

透明感

calafさん、
こんばんは。いつもコメントありがとうございます。
おっしゃるとおり復活第一弾エントリはマーラーの「復活」も考えたのですが、あまり得意なほうでないので、「運命」にしてしまいました(笑)。
バイエルン放送響は土地柄か明るめの音で透明感がありますね。大好きなオケです。
確かにこの曲は一、四楽章が目立ってしまいますが、私も二楽章が大好きなのですよ。いわゆる爆演系だと二楽章がおざなりになってることがありますね。この演奏の二楽章は本当に素晴らしいです。
「爽やか」というとちょっと語弊がありますが、「濃くない」ことは確かだと思います。非常に見通しが良く、すっきりしていながら、非常に深く味わい深い演奏です。calafさんのお気に召すと思いますよ。

  • 2006/07/24(月) 22:06:45 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]
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