DokuOh ~独墺系クラシック音楽~

クラシック音楽、特に独墺系(ドイツ、オーストリア)の作曲家について、CDレビュー中心のブログです。

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bru8_wand_munchen.jpg

Bruckner Symphony No.8

Günter Wand
Münchener Philharmoniker


Profil (PH06008)



話題の新譜についてエントリすることが少ないので、たまにはエントリしてみます。以前お知らせしたとおり、Profilからヴァントがミュンヘン・フィルと組んだ演奏が次々リリースされています。ヴァント/ミュンヘン・フィルの組み合わせは条件反射的に購入してしまうので困りますが(笑)、演奏はどれも素晴らしいものです。

まずは、大型リリースのブルックナーの8番から。もういい加減ブルックナーの交響曲は購入しまいと思ってもう数年。結局買いつづけています。この慢性病は一生治らないでしょう。
演奏の印象ですが、聴き始めは人によっては肩透かしを食らうかもしれません。ヴァント/ベルリン・フィルの演奏に聴かれる刺すような劇的さ、厳しさが無いのです。いわば、支配しているのは「動」ではなく「静」。人によってはつまらないと思うかもしれません。ですが実は私はこういうブルックナーをより好むのです。ブルックナーの8番の名演といえば、伝説的なクナッパーツブッシュとミュンヘン・フィルの演奏がありますが、その演奏も「静」が支配しています。静けさゆえの迫力、深みがあります。
この静けさのなかに身を浸す幸せ。聴き疲れせず、安心して身を浸すことが出来ます。やはりこれはオケの特徴が前面に出ているのでしょう。チェリビダッケの薫陶を受けた決して強音でも汚い音を出さないミュンヘン・フィル。ヴァントの過剰なまでの厳しさとミュンヘン・フィルの柔らかく、明るめの音色が見事にブレンドし、稀有な音響空間を築き上げています。他の演奏もそうですが、ヴァントがミュンヘン・フィルを組むと、手兵、北ドイツ放送響、ベルリン・フィルとは全く異なった音楽を作り上げるのが、非常に面白いです。
一、二楽章で味わう独特の静けさはクナッパーツブッシュ以来のことです。劇的でないが故に大きく広がる宇宙。特に二楽章のスケルツォはブルックナーの他の交響曲と比べても「動」よりも「静」の要素が強い曲なので、こういう表現のほうがよりスケールが大きくなるのではないでしょうか。
三楽章に入ると、前半二楽章よりも「動」の要素が強くなっていきます。「静」から「動」への移行。コーダの前の盛り上がりでは、今までにないテンションの高さを見せますが、そこでも音は柔らかく、聴き手を包みます。
四楽章はいよいよ「動」の要素が強くなりますが、ベルリン・フィルの演奏のような暴力的なフォルテは存在せず、先が透けて見えるような透明なフォルテが空間を満たします。
音は解像度が幾分低く、オンマイク気味の録音ですが、化粧をしたけばけばしい音ではなく、自然で好感が持てます。

また、ブル8ライブラリが増えてしまいました。一体いつまで増え続けるのでしょうか。

お買い物『HMV - 交響曲第8番、他 ヴァント & ミュンヘン・フィル(ライブ盤)【CD】-ブルックナー/音楽/HMV』


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テーマ:クラシック - ジャンル:音楽

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コメント

ミュンヘン・フィル

昨年、ティーレマン&ミュンヘン・フィルのブルックナーの7番を聴きましたが、とても素晴らしいオケでした。このときの演奏もやはり『静』と『動』なら『静』が勝っていたように思います。
今期は同オケ&同指揮者でブル5です。
ところで4番が一番すきなんですが、何かおススメはありますか?

なんと!

zauber-tonさん、
こんばんは。いつもコメントありがとうございます。
ティーレマン/ミュンヘン・フィルをお聴きになったとはなんとも羨ましい!いつもながら、ヨダレが出ます(笑)。
さて、ブル4ですが、あまりここに書いてしまうとネタバレになるので、程々にしますが、やはりヴァント/ベルリン・フィルははずせないでしょう。対照的なナチュラル系ではティントナーです。これも素晴らしい演奏です。ミュンヘン・フィルの演奏では、ケンペのライブが素晴らしいです。
まだまだありますが、沢山あって書ききれません(笑)。ボチボチアップしますので楽しみにしていてください。

  • 2006/08/14(月) 01:03:12 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

買っちゃいますよね。

こんばんは。
いやあ、買わないつもりでしたが、ベルリンフィルの時は、指揮者の体調が悪く100%の演奏になっていす、ミュンヘンが一番調子よかったなどと書かれると、買っちゃいますよね・・。
買ってよかったといえるCDなのですけど。
もう、ブルックナーはいいよ・・という感じもあります。

garjyu

  • 2006/08/14(月) 01:20:26 |
  • URL |
  • garjyu #4A9T8td.
  • [編集]

買っちゃいますよ

garjyuさん、
こんにちは。いつもコメントありがとうございます。
そうなんですよ。いつももういいだろうと思いつつ、こうやってヴァントなどのライブ録音が発掘されてしまうと、ついつい手が伸びてしまいます。garjyuさんはこの演奏どのような印象を持たれましたか?

  • 2006/08/14(月) 12:10:35 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

お、興味津々の一枚に高評価が!買っちゃおうかな。

  • 2006/08/14(月) 18:57:12 |
  • URL |
  • キンキン@ダイコク堂 #jBFAzqw6
  • [編集]

御無沙汰しております

キンキンさん、
大変御無沙汰しております。こうやって再びコメントいただけてとても嬉しいです。
さて、この演奏ですが、ベルリン・フィルとの聴き比べなど面白いと思います。オケの違いがこれほどまでに出てくる音楽の違いを生むのかという一例だと思います。最近のCDではちょっと高価ですが、絶対に元は取れますよ。

  • 2006/08/14(月) 22:52:36 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

ケンペ

私はウィーンにいながら根っからのベルリンフィルの濃厚なオーケストレーション好きで、私の持っている唯一のブル8はアーノンクール&ベルリンフィル盤だけ。
ヴァント&ベルリンフィル盤も要チェックですね。
ケンペはウィーンフィルとの方の『ローエングリン』で大感動して以来気になる指揮者。参考になりました。ありがとうございます。

ケンペ

zauber-tonさん、
こんばんは。コメントありがとうございます。
ヴァント/ベルリン・フィルのブルックナーは全て素晴らしいので、興味があれば是非聴いてみてください。アバドが振るときとはとは全く別な音が出ていて驚きます。
ケンペ大好きです。派手ではありませんが、実に充実した音楽を聴かせてくれる人ですね。

  • 2006/08/15(火) 22:18:05 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

今日、買ってきました!

今から聴きます!!

  • 2006/08/23(水) 17:52:50 |
  • URL |
  • キンキン@ダイコク堂 #jBFAzqw6
  • [編集]

是非感想を

キンキンさん、
こんばんは。いつもコメントありがとうございます。
是非ともご感想お聞かせくださいね。

  • 2006/08/23(水) 18:30:14 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

ヴァント苦手
ヴァントのブルックナーってそんなに凄いのか。私は全くダメ。特にベルリン・フィルのとは最低最悪のブルックナーと思う。なぜかくも神格化されているのか。ヴァントが振るとブルックナーもブラームスも暴力的に響くのだ。これが西洋音楽だぞーって、ウザイったらありゃしない。
じゃあ、最高の8番は誰のかって?そりゃあジュリーニ/ウィーン・フィル、ハイティンク/コンセルトヘボウでしょう。皆様、宇野功芳のブルックナー論にはだまされないようにしましょう。
ただし、ヴァントの白鳥の歌であるNDRとの4番は好きだ。なぜって、ヴァントがさすがに弱さを見せているから。
dokuohさんが推薦してるんだから、このCDも買ってみようかしら。「未完成」の方がよさそだけどね。

  • 2006/08/23(水) 23:28:44 |
  • URL |
  • 穂吉 #-
  • [編集]

ヴァント得意(笑)

穂吉さん、
こんばんは。いつもコメントありがとうございます。
ヴァントが苦手な人は結構多いですね。やっぱりきつ過ぎるんだと思います。私は得意なほうですが、それでもきつ過ぎると感じることがあります。
さて、この演奏はヴァントっぽい角が取れていますので、穂吉さんのお気に召すかもしれません。
ハイティンクはウィーン・フィルのものを好んで聴きます。

  • 2006/08/24(木) 19:10:47 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

さて聴いてみたわけですが、やっぱり私にもちょっとキツいです(^_^;)

たぶん、8番でこのやり方だと曲が長すぎて疲れるんですよ。9番でこれならすごくいいんだろうと思うのですけどね。ヴァントのブルックナーはベルリンフィルとの4、5番が愛聴盤です。

それでも「おぉ、ここにこんなフレーズがあったか」とかとても勉強になりますんで、このCDもたぶん何度も聴き直すことになるんですけどね。
↑じゃあ愛聴盤やんw

私、ヴァントですとブラームス、ベートーヴェンの方が好みでありまして、とくにブラームスは曲自体のもつ「むせ返るような男臭さ」みたいな要素を非常に丁寧にアク抜きしてくれてあるように感じられます。ベートーヴェンでは、響きを整理して極美のハーモニーを聴かせる「田園」は私の大事なCDなのです(いずれもNDR)。そのかわり運命だとやっぱりキツいなあ。ブル8もそうですが、もうちょっと豪放磊落なところがあっても、と思います。

  • 2006/08/26(土) 11:22:11 |
  • URL |
  • キンキン@ダイコク堂 #jBFAzqw6
  • [編集]

ヴァントの田園

キンキンさん、
こんばんは。いつもコメントありがとうございます。
きつすぎましたか。だとしたら、ベルリン・フィルの8番は全然駄目でしょうね。9番は海賊盤ですが、シューリヒトをも超える超名演がありますので、そのうち紹介いたします。
ヴァントの「田園」ですか!実は私もあの演奏が大好きで一番良く聴く演奏かもしれません。ヴァントのベートーヴェンの全集は本当に素晴らしい演奏ぞろいだと思います。ブラームスも素晴らしいですが、もうちょっと弱さを見せてほしいと思ってしまいます。

  • 2006/08/26(土) 19:53:22 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]
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