DokuOh ~独墺系クラシック音楽~

クラシック音楽、特に独墺系(ドイツ、オーストリア)の作曲家について、CDレビュー中心のブログです。

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Dvorak Symphony No.8

Herbert Blomstedt
Staatskapelle Dresden


BERLIN Classics (0032282BC)



大阪出張の帰りの最終の新幹線の中でこのエントリを書いています。今回はハードな出張でした。新幹線の中でこの演奏に癒されながら、帰宅しているところです。

これぞオーケストラの発する究極の音ではないでしょうか。これほどに柔らかく、暖か味がある音が鳴っている様を他で聴いたことがありません。「強引な」、「下品な」、あらゆる否定的な言葉を受け付けない音。上質の木のぬくもりと香りがする音。どんな表現も追いつかない、究極の音です。あえて言葉にするのなら「杜」。暖かく大小多様な命を包み込み、一つの有機的なシステムである「杜」。この音があるからこそ、私はこのシュターツカペレ・ドレスデンを愛してやまないのです。そしてそれを余すところなく引き出したブロムシュテットとは最高の相性だったのではないでしょうか。ブロムシュテットとシュターツカペレ・ドレスデンは歴史に名を残した名コンビだったと思います。
ドヴォルザークの8番を好きになったのは、そんなに昔ではありません。例の如く、独墺偏重主義からこのボヘミア的軽さが耐えられず、長らく無縁の曲でした。しかし、この演奏のおかげでこの曲が大好きになりました。ちょっと中途半端な「新世界」よりも完成度が高いと思うのですが、いかがでしょう。
一楽章冒頭のチェロの郷愁に満ちたメロディからこの音に虜にならない人がいるでしょうか?美しい、美しすぎる!そしてその音を自然に引き出しているブロムシュテットの実力も賞賛すべきでしょう。録音も良く、余すところなくこの演奏の真価を伝えています。
もうすべてが美しいのでどこをどうと語る気がしません。先ほどの一楽章冒頭のチェロ、二楽章冒頭の弦、四楽章第一主題のチェロなどどうしようもなく全てが美しい弦。美しいのは弦だけではありません。木管、金管も大変美しく見事に弦に融けこんでいます。二楽章、四楽章のフォルテの後のフルート。四楽章冒頭のトランペットのファンファーレ、フォルテになってからのホルンの雄叫び、最後のトロンボーンの雄叫びすら美しい。ああ、この美音に身を浸す幸せ!疲れた体に染み渡ります。

オーケストラの均質化が言われて久しく、方々で苦言を聞きますが、このオーケストラも例外ではないようです。この演奏はその均質化の波が世界に押し寄せる前、社会主義のおかげ(?)で伝統が閉じ込められていたのでしょう。社会主義、共産主義を肯定する気はありませんが、これは民主主義、資本主義へのある意味アンチテーゼかもしれません。無論、完璧な社会システムなど存在せず、悲しいかな均質化は民主主義と資本主義を選択する以上、必然であるとも思われるのですが。
閑話休題。そんな中でも比較的伝統を守っているオーケストラであることは間違いないでしょう。そんなドレスデン・シュターツカペレはチョン・ミュンフンと11月に来日します。今月からチケットが売り出されるようですので、見逃せないですね。チョン・ミュンフンは大好きですが、個人的には再度ハイティンクと来日して欲しかったです。ハイティンクが早々に音楽監督を辞任してしまったのは返す返す残念でなりません。

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コメント

おひさしぶりです

コメントは久し振りですが、購買欲を刺激されるレビューを楽しく読ませて頂いております。

ブロムシュテットのドヴォ8が来ましたねー。
自分がチェロを弾いてみたいと思った理由の一つはこのCDです。
「新世界より」 は直ぐに飽きましたが、この曲だけは何枚か集めました。 今でも聴くのはこのCDです。
本当に美しい曲、美しい音、美しい演奏だと思います。

  • 2006/09/07(木) 08:09:13 |
  • URL |
  • ぱきら #-
  • [編集]

お久しぶりです

ぱきらさん、

大変御無沙汰しております。ブログを始めたころにコメントいただいたぱきらさんのコメントいただけてとても嬉しいです。どうもありがとうございます。
さて、この演奏、チェロ弾きにはたまらない演奏ですね。この演奏でチェロを弾きたいと思うのも納得します。どうやったらこんな音が出るのか不思議です。
今後ともよろしくお願いいたします。

  • 2006/09/08(金) 06:00:06 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

強引で下品なマゼール
ブロムシュテット盤は聴いたことがない。しかし、dokuohさんのコメントを読んだだけで、音が漂ってきた。たぶん、想像したのと同じような音が響いてくると思う。このコンビはこの音っていうのが最近なくなってしまったような。レーベルの特質も消滅したか。
ブロムシュテット盤と対極にあるのは、マゼール/ウィーンpo.だろう。これは、あざと過ぎ。下品極まりない第3楽章。これを典雅という人もいるか。コンビニの弁当が好きな人にはいいかも。
ぼくの好きな演奏は、C.デイヴィス/コンセルトヘボウ。

  • 2006/09/11(月) 21:42:24 |
  • URL |
  • 穂吉 #-
  • [編集]

下品も結構

穂吉さん、
こんばんは。いつもコメントありがとうございます。
下品なマゼール大変興味あります。最近良くも悪くも個性的な響きを持ったコンビは少ないですね。残念なことです。
サー・デイヴィスとコンセルトヘボウのものは大変気になります。このコンビのハイドンも素晴らしかったですから。この曲にはマッチするでしょうね。探してみます。

  • 2006/09/12(火) 00:17:05 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

はじめてお便りいたします。四国のド田舎に住んでいます。ブロムシュテットのドボ8、私は素敵な音だなぁ~と、LPレコード購入のときから思っていました。それなのに今まで共感してくれた人がなくて(泣)、はじめて出会いました、同じ気持ちの人に。
嬉しくてメールを打った次第です。今後、CD購入には貴殿のブログを参考にさせていただきます。アウリンSQのシューベルト、初耳ですが良さそうですね。

初めまして

あきさん、

初めまして。コメントありがとうございます。返信が遅くなって申し訳ありません。風邪でダウンしておりました(汗)。
このドボ8は結構人気ありますよ。HMVのサイトを覗いてみてください。絶賛の嵐です。この演奏の良さをお分かりになる方と知り合いになれて嬉しいです。
拙ブログは基本的に天邪鬼の視点で世評に背を向け、想うところをそのまま書いています。今後CD購入の参考になさってくださるということで、大変光栄ですが、リスクも高いのでご注意ください(笑)。

  • 2008/03/18(火) 20:34:13 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]
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  • 最近老け込んで、見た目もすっかり年相応になってしまったバカ親パパのサラリーマンです。最近は、仕事、子育て、親の面倒に追われ、音楽を聴く時間もまともに持てなくなってますが、ストレス解消に無謀な数のCDを買いつづけています。^^;

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