DokuOh ~独墺系クラシック音楽~

クラシック音楽、特に独墺系(ドイツ、オーストリア)の作曲家について、CDレビュー中心のブログです。

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いよいよ19日はchiakiさんのピアノ発表会。

まずこの発表会について簡単にご紹介します。高校時代のいじめが原因で心の病にかかってしまった、ブログ仲間のcalafさんのお嬢さんのchiakiさん。その病気を克服するためにお父様のcalafさんとお嬢様のchiakiさんが取り組んでこられたピアノ発表会です。(詳細は後述のcalafさんがお作りになったプログラムをご覧になってください。)

calafさんから早めに会場に来てもいいと言われていたので、早めに会場へ。会場に到着すると丁度タイミングよく調律が終わり、リハーサルが始まるところでした。厚かましくもリハーサルを拝聴させていただきました。

まずリハーサルを拝聴して思ったのは、以前calafさんがネット上で公開されていた演奏よりも確実に完成度が上がっています。
「普段もこんな感じでレッスンをしている」とおっしゃるcalafさんの厳しい指導。このレッスンにchiakiさんは一日何時間も、何ヶ月間も耐えたのか?まずそれだけでも驚きです。
会場も楽器も普段の練習とは異なるので、慣れるのに苦労されていたようですが、リハーサルの終わりでは実に美しい音が鳴り響き、「ああ、バッハだ」と嬉しくなりました。

開場後、私はcalafさんから受付係に任命されました(笑)。この日は私の他に東京からブログでお世話になっているromaniさんemiさんが応援団としていらっしゃるので、お二人にお会いするのも楽しみでした。romaniさん、emiさんはまさか私がdokuohだとは思わなかったようです(笑)。(意外とシャイなdokuohは自分から声をかけませんでしたが、挙動ですぐにromaniさん、emiさんと分かりましたよ!)
休憩中に4人でお話しましたが、年齢層もバラバラであるにも関わらず、何の違和感無しに会話が盛り上がりました。
また終演後、romaniさんとは加古川駅のドトール、新大阪に向かう電車の中で音楽談義に花を咲かせました。calafさんの時と同様ですが、初対面であるはずなのに全くそういう感じがしない、実に不思議です。しかもromaniさんはどこかでお会いしているような・・・。生活圏が近いので、どこかのCDショップで何度か顔を合わせているのかもしれませんね(笑)。

さて本番。calafさんの涙で詰まりながらの挨拶から始まりました。これまでのご苦労、想いが一気にこみ上げてきたのでしょう。

私は何よりこれだけの曲を弾きこなしたchiakiさんの集中力に驚きました。calafさんがお作りになったプログラムがこちらにあります。オール・バッハのプログラムで、アマチュアでは(プロでも)生半可な覚悟と努力では演奏できないプログラムであることがよく分かると思います。それをハンデを背負っているchiakiさんが弾きこなしたのです。これは物凄いことだと思います。私に同じことを達成する自信は皆無です。「ハンデを背負っている」というレッテルを貼って欲しくない、そういったバイアスなしでも凄いことなのだということを強調したいと思います。

リハーサルを聴いてしまった身としては、本番は技術的には必ずしも100%の出来ではなかったようですが、それは極々普通のことであり、むしろそんなことはどうでもいいと思えました。何より感動したのはcalafさんの教えである「音を機械的に鳴らすのではなく、音楽をすること」という教えを、chiakiさんが一生懸命実現しようとしているところです。音楽をしようとする想いが伝わってきて、胸が熱くなりました。

アンコールはchiakiさんの本領が発揮されたと思います。chiakiさん、calafさんのバッハへの、音楽への想いがビシビシ伝わって来ました。最後のゴルドベルク変奏曲のアリア。calafさんの歌声と共に奏でられた、ゆったりとした美しいアリアからは、お二人の溢れる想いが伝わって来ました。愛情に満ちたとても暖かい音楽でした。

本当に素晴らしいバッハでした。

音楽の力、親子の愛の力に心から感動した素晴らしい週末でした。chiakiさん、calafさん、本当にありがとうございました。(また、emiさん、romaniさんにも御礼申し上げます。)


<お二人へのメッセージ>

chiakiさん、
今回のchiakiさんの偉業は、「健常者」と呼ばれている私でも到底真似の出来ることではありません。とても凄いことだと思います。どうか自信を持ってください、胸を張ってください。
また、人間は誰しも弱い部分を持っています。私の母も心の病と戦っています。決して一人ではありません。どうかご自分を大切にしてください。
ここで告白しますが、私も幼少の頃から長い間いじめに遭っていました。私はかつて自ら命を絶つことも、他人を殺めることも考えたことのある人間です。しかし私は幸運にもそれらを実行に移さず、精神的な病にもかかりませんでした。私はただ運が良かっただけだと思っています。今も同じ苦しみを持って絶望の淵にいる方々が沢山います。chiakiさんの偉業はその多くの同じ苦しみを持っている方々に絶大な勇気を与えたと思っています。そして「健常者」と呼ばれている私たちにも。本当に素晴らしい演奏を聴かせていただいてありがとうございました。

calafさん、
calafさんはchiakiさんのシグナルに気がつかなかったことを悔い、ご自分を責めて苦しかったと思います。どうかもうご自分を責めるのはお止めください。今回calafさんの行ったことは到底凡人が真似の出来ることではありません。一人の父親として一つの規範を示したと思っています。どうか誇りを持ってください。
私の息子にはほぼ確実に障害があります。アスペルガー症候群という先天性の障害で、自閉症の一種です。知能の発達に遅れがないため障害が分かりにくく、一見定型発達児と変わらないのですが、先天的に社会適応能力に欠け、人間関係を作りにくいハンデを背負っています。息子は三歳にして既にいじめの対象になっています。アスペルガー症候群は遺伝的要素が強く、息子に父親である自分と同じ気質を認める時、私もかつて自分を強く責めました。私たち親子にもいじめと戦う日が確実にやって来るでしょう。そんな私に勇気を与えてくださいました。本当にありがとうございました。


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コメント

出会い

こんばんは。以前から、dokuohさんが、何故か私に会いたがる(あまりうまい表現ではありませんが)理由が、今回の記事でよくわかりました。前回お会いしたときも伺っていない事実に正直驚いております。ペトレのバッハ無伴奏が引き合わせてくれたのですが、何か運命的な出会いですね。発表会の詳細なレポートありがとうございます。アンコールをのぞいて必ずしも好調ではなかったchiakiのリハーサルをdokuohさんに聴いて頂けたのは幸運でした。

  • 2006/11/23(木) 01:51:20 |
  • URL |
  • calaf #-
  • [編集]

そうなんですか。。。。

今回のコメント、心の病を持って苦しんでいる私としては、すこし勇気付けられた気持ちです。

私も今度の日曜日に熊本での合唱コンクールの本番が控えています。
現在精神的にも体調的にも最善とは言えませんが、chiakiさんに後押しされて本番に臨もうと思います。
ありがとうございました。

  • 2006/11/23(木) 14:00:11 |
  • URL |
  • ピースうさぎ #mQop/nM.
  • [編集]

縁は異なもの

calafさん、
「縁は異なもの」といいますが、本当ですね。当初の動機はたわいもないストレス解消でしたが、ブログを始めてよかったと思います。
私の身の上話は話半分で聞いて下されば十分です。
本番はあれだけ力が出せればすごいと思いますよ。私なんぞ全然弾けなくなりますよ(苦笑)。

  • 2006/11/24(金) 02:34:26 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

コンクールの成功をお祈りしています

ピースうさぎさん、
こんばんは。いつもコメントありがとうございます。
心の病はなかなか理解されにくく、ゆえに余計に苦しい思いをされているかと思います。社会の理解がもっと進むことを願ってやみません。どうか御自愛ください。
日曜日のコンクールの成功をお祈りしております。ピースうさぎさんにとって素敵なコンクールになりますように。

  • 2006/11/24(金) 02:41:59 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

お礼が遅くなりました

こんばんは、chiakiです。発表会のお礼が遅くなり申しわけありません。このコメントも父に代筆してもらっています。dokuohさんには、リハーサルからお聴き頂きましたので、私の実力の程はおわかり頂けたと思います。このたびの発表会は実に多くの人々に支えられて実現しました。終演後新聞のインタビューまで受けて、今まで苦しんで来たことが嘘のような晴れがましい気分でした。集合写真にも参加して頂いて、chiakiには、大切な記念となりました。何をするにも多くの人々の援助や支援、協力がなければ成功しないことを、心から実感しました。いじめも、元は、私が友達をクラスで作っていれば、なかったのかもしれません。小学校、中学校と通じて、友達は自然に私のもとに集まりました。多くの晴れがましい席にも参加してきましたが、そんなことには有り難みも何も感じなかったのです。ジュニアバンド、児童会、ブラスバンド、生徒会と多くの団体生活を経験して来ましたが、ほとんどがリーダーして活動してきましたので、友達の大切さを確認すらしたことがありませんでした。昨年今のワークセンターに移ってからは、同じような境遇の女性、男性ともなかよく話出来るようになり、心もずいぶん解放されたような気がします。そんな中での父のレッスンは、私への強力な後押しでした。「ピアノが世間で役に立つとは思えない」また「ピアノで稼げるとも思わない」、しかし、「chiakiのピアノを認めてくれる人がどこかに必ずいる」、そのためには「世間に知らせなければならない」。だから「発表会が必要なんだ」と父に説得され、夢中で練習してきました。「発表会をするには色々な人にお世話にならなければならないし、頭を下げることだってある、しかしその出会いこそがchiakiの運命を左右するんだ」と人との出会いを父は力説していました。果たして父の言うとおり東京から、dokuohさん、emi先生、romaniさんが遠く加古川まで来られました。豊かな音楽経験の持ち主ばかり、中でもemi先生は現役のピアノの専門家です。今回の発表会を通して世間というものの温かさを学びました。冷たさ、辛さはもう十分に味わいました。ケネディではありませんが、「世間が私に何をしてくれるかではなしに、私が世間に何ができるかを」考えなければいけないとも思いました。待っていては何も起こらない。自分から動かなければ。「天は自らを助くるものを助く」という聖書の言葉がありましたが、まさにこれを実感した発表会でした。本当に有り難うございました。翌日の20日から郵便局へアルバイトに行っております(健常者として)。仕事を色々なひとと協力しあってやることの素晴らしさを実感しています。練習時間が少ないぶん実力は日々に確実に落ちてはいますが、父には工夫すれば維持できると励まされています。次回も来て頂けるよう、綿密な計画を父と立てています。今後とも、父ともどもよろしくお願い致します。(代筆 calaf)

  • 2006/11/30(木) 19:16:23 |
  • URL |
  • chiaki #-
  • [編集]

無理の無い程度にがんばってください。

chiakiさん(calafさん?)、
こんばんは。コメントありがとうございます。
次の目標に向かってがんばっておられるようですね。無理の無い程度にがんばってください。

  • 2006/12/01(金) 18:04:58 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]
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