DokuOh ~独墺系クラシック音楽~

クラシック音楽、特に独墺系(ドイツ、オーストリア)の作曲家について、CDレビュー中心のブログです。

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Mozart Piano Quartet No.1

Paul Lewis
The Leopold String Trio


Hyperion (CDA67373)



拙ブログではピアノ付き室内楽をかなりの数取り上げています。特にモーツァルトに関しては既にピアノ三重奏曲ピアノ五重奏曲を取り上げており、残るはピアノ四重奏曲となります。

モーツァルトのピアノ四重奏曲第1番はモーツァルトの数多の曲の中でも特異な存在のように思います。一楽章はモーツァルトが感情をあからさまに吐露したような音楽で他のモーツァルトの曲とは一線を画します。いわばロマン派の音楽のように聴こえてきます。その点ピアノ協奏曲第20番などと似ているとも思いますが、こちらのほうがよりストレートな感じがします。特に一楽章の魅力は抗しがたく、何度聴いても釘付けになります。

一楽章はその激情性を引き出すため、劇的にロマンティックに演奏するものもありますが、私は感情を押さえ込み、沈鬱にしっとり演奏するほうが好みです。私はこのモーツァルトの独白を過度にストレートに表現してしまうと、音楽が死んでしまうと思うのです。ルイスとレオポルド弦楽三重奏団は無意味に劇的に演奏することなく、見事にこのモーツァルトの独白を表現しています。粛々と進む音楽が哀しみを増幅させます。憂いをたっぷり含んでおり、聴けば聴くほど感動が増していきます。(6:15)から始まるピアノの独白のなんと痛切なこと!美しくもとても儚い。その後の盛り上がるところでも決して声高に叫びません。しかしとめどなく憂いが溢れてきます。

二楽章のルイスのピアノが実に繊細で美しい!この曲は一楽章の劇的さばかり目立ちますが、二楽章の繊細さと儚さも魅力的です。ルイスの適性からいうとこちらの方が合っているかもしれません。

三楽章は腰が軽くなりすぎ、スカスカの音楽になる演奏が多いですが、これは非常に充実した演奏です。表面的には明るいのですが、所々に垣間見れるモーツァルトの独白に敏感に反応し、聴き手をはっとさせます。その対比の見事なこと。

レオポルド弦楽三重奏団は、以前同じHyperionから晩年のディベルティメントK563が出ており、しっとりした素晴らしい演奏を聴かせてくれましたが、こちらでも素晴らしいアンサンブルを聴かせてくれます。細部までおろそかにせず、全ての音が非常に丁寧に奏でられます。奇を衒うような派手なアクションとは無縁。一聴すると地味にも聴こえますが、こういう表面は何もしていないようで充実した演奏は、真の実力者でなければ出来ない演奏でしょう。
このコンビではシューベルトの「ます」が出ており、いずれそれも聴きたいと思っています。

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コメント

はじめまして。いつも拝見させていただいています。ブルックナー好きということを知りましたが3番と5番のベストの演奏にまだ出会っていません。お薦めはありますか?ちなみに5番はヴァント ベルリンフィルを持っています。それからチェリビダッケは賛否両論みたいですけどどうなんでしょうか?

  • 2007/08/12(日) 09:32:50 |
  • URL |
  • タム #-
  • [編集]

初めまして

タムさん、
初めまして。ブルックナーがお好きなんですね。
小生の3番のベストはザンデルリンクのライブ盤ですが、まだ正規盤でCD化されていません。そのうちhänsslerあたりからCD化されることを待っているのですが。同じザンデルリンクでもLGOと組んだスタジオ録音も素晴らしい演奏です。これが一番聴くかもしれません。
5番は拙ブログで紹介しているチェリの日本公演か、TAHRAから出ているヨッフムの最後のライブです。甲乙つけがたいですね。ヴァントではMPOとのほうがBPOと組んだ演奏よりも好きですが、ヴァントはこの曲にはちょっと呼吸が浅いですね。あとはアイヒホルン/BRSOのライブも中々の演奏です。異色ではシューリヒト/VPOの壮絶な演奏も好きです。

  • 2007/08/12(日) 10:58:18 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

お返事ありがとうございます。それではチェリビダッケの東京ライブを聴いてみます。  私のブルとの出会いは定番のクナの8番でしたが、後にシューリヒト、ヨッフムと増えてきているのですが、8番、9番は今のところ満足していますがさきほどの3番、5番もそうですがまだ聴いていない0,1,2,6番なども非常に興味があります。 以前はブルックナーの良さがよくわからなかったのですが最近開眼してしまい毎日聴いています。 あの時間の流れが独特の感じ、地上ではなく天空できいているような錯覚になる音楽に惹かれます。  よかったらこれからもブルックナー情報をいただけたらこんなに嬉しい事はありません。 宜しくお願いいたします。

  • 2007/08/12(日) 12:16:17 |
  • URL |
  • タム #-
  • [編集]

ブル2、6

タムさん、
お役に立てて光栄です。
ブル2、6は拙ブログですでに取り上げており、6番は特集をやったので御参考になさってください。
ブルックナーの魅力には突然開眼しますよね。私もクナのブル8で開眼しました。
最近ブルックナーを聴く頻度は極端に落ちているので、御期待にこたえられるか分かりませんが、お役に立てればと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。

  • 2007/08/12(日) 14:24:04 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]
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  • 最近老け込んで、見た目もすっかり年相応になってしまったバカ親パパのサラリーマンです。最近は、仕事、子育て、親の面倒に追われ、音楽を聴く時間もまともに持てなくなってますが、ストレス解消に無謀な数のCDを買いつづけています。^^;

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