DokuOh ~独墺系クラシック音楽~

クラシック音楽、特に独墺系(ドイツ、オーストリア)の作曲家について、CDレビュー中心のブログです。

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Mozart Flute Quartet No.1 K285

Jean Claude Gerard
Ensemble Villa Musica


NAXOS (8.550438)



誰にでも管弦楽に登場する楽器の中で、苦手な楽器があるのではないでしょうか。正直告白しますが、私はフルートが一番苦手でした(フルート吹きの方、スミマセン)。天邪鬼な私は木管楽器であればファゴットが好きで、最もポピュラーで私には音が華やか過ぎるフルートが好きになれませんでした。実はモーツァルトも「我慢出来ない楽器」と書いています。私と同様華やかで甲高い音が苦手だったのでしょうか。
そのモーツァルトはフルートが主役の曲をいくつか書いています。その中でも好きで良く聴いたのはフルートとハープのための協奏曲だけで、他はあまり聴きませんでした。このフルート四重奏もしかりです。ランパル、ゴールウェイ、トリップなどの往年の名手の演奏を聴いてもあまりピンと来ませんでした。

この演奏を聴くきっかけになったのは、先に紹介したグラスハーモニカのためのアダージョとロンドで伴奏のフルートがあまりに上手く、そのフルーティストが気になったからです。その人、ジャン=クロード・ジェラール。アメリカのアクション・スターじゃないですよ(笑)。バイロイト祝祭管のトップを吹いたこともある名手で、私が贔屓にしているアンサンブル・ヴィラ・ムジカと共演しています。この演奏は一気に私を虜にしました。ややもすれば、ムード音楽になりかねないこの曲が、これほどに侘び寂びを湛えた曲だとは思いませんでした。ジェラールのフルートは非常に優れたテクニックがあるにも関わらず、決して表現や音が華麗になりすぎないところが素晴らしいのです。ヴィブラートは最小限に抑えられ、技巧臭がしません。フルートの表現力を持ちながらトラヴェルソのような素朴さと素直さを持ち合わせています。

一楽章冒頭の有名なフルートのテーマからなんという清潔感と透明感!その裏でチェロの品のある通奏低音!バックの弦楽器も完璧で音が浮きがちなフルートと見事に調和しています。続く弦楽五重奏第4番(K516)冒頭の音形が品よく奏でられます。

短調の二楽章。ここはジェラールの独壇場。短調の哀しみを見事に歌い上げています。一切力みも嫌味もない透明な歌。最後に向けてのブレーキもなんとセンスのあることか。

大好きなのは三楽章。疾走するロンドが決してお祭り騒ぎにならずにどことなく寂しさを湛えており、もう切なくなるほど楽しく美しいのです。体が横に揺れながら目に涙が溢れます。もはやこれは娯楽音楽とは呼べません。青年モーツァルトがここまで深みのある曲を書いていたとは。いや、ジェラールらの演奏によるところも大きいのでしょう。

フルートを「我慢出来ない」と言ったモーツァルトさん。なかなかどうして、素晴らしい曲を書いているではありませんか。

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