DokuOh ~独墺系クラシック音楽~

クラシック音楽、特に独墺系(ドイツ、オーストリア)の作曲家について、CDレビュー中心のブログです。

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Brahms String Sextet No.1

Leipziger Streichquartett
Hartmut Rohde (Vla)
Michael Sanderling (Vc)


MDG (307 0969-2)



今日は久しぶりに寒いと感じました。さあ冬も間近。今日もブラームスの室内楽です。前回に続きライプツィヒSQの素晴らしい演奏を紹介したいと思います。

この曲は若書きということもあり、青年ブラームスの溌剌としたイメージが強いのではないでしょうか。私のお気に入りのシュトゥットガルト・ソロイスツの演奏もそのような演奏でした。しかしこの演奏は青春よりも人生の晩秋を感じさせる大人のゼックステットです。最初は物足りなさを感じましたが、今ではこの演奏の味わい深さがかけがえの無いものになりました。
シュトゥットガルト・ソロイスツの演奏が青春を謳歌する若者達の音楽であるなば、このライプツィヒSQの演奏は孤独を愛する大人の音楽です。ライプツィヒSQは各声部が決して声高に主張せずに、各楽器は美しくブレンドされます。音は硬くならず、ふっくらと程よく空気を含んで品が良く、しっとり内省的に奏でられます。

一楽章からもう大人の音楽です。一番盛り上がる展開部の(9:32)からも過剰に熱くなりません。音量も控えめで情熱を前面に出しません。しかしこの味わい深く伸びやかな音楽はいったいなんでしょう!この演奏の味わい深さに慣れてしまうと、過剰に演出した演奏が聴けなくなってしまいます。恐らくこれはこの団体の楽器のバランスによるところが大きいのでしょう。他の団体と比べると全体のバランスの中で常に1st Vnが弱めです。曲によって仇にもなるのですが、しかしそれがこの曲では奏功し、中声部寄りのバランスが味わい深さを助長しています。

二楽章。冒頭の主張しすぎないヴィオラからいったいなんという哀愁があることか!そしてそれに続くしっとりしたヴァイオリン!この楽章に持っていたステレオタイプを見事に打ち砕いてくれます。長調に転じてからはもう信じられない美しさの限りです。最後の最初の主題提示が戻ってきてから終わりまで、哀愁漂う深々とした歌に涙が出ます。

決して上滑りしない、落ち着いた歌に溢れた三楽章も最高です。

この曲も例外でない頭でっかち尻つぼみのブラームスの室内楽では、概して前半に飛ばすと四楽章が必要以上に小さくなり興味を削がれてしまうのですが、この演奏は全楽章のバランスが素晴らしいです。(1:28)のユニゾンの歌の美しさなどハッとさせられます。

来週誕生日を迎えますが、こういう演奏が身に染みるようになったとは私もずいぶんと枯れてきたものです(苦笑)。この深煎りのコーヒーのようにしみじみした味わい深さに心奪われます。秋の夜長に一人のゆっくりとした時間を楽しもうではないですか。

お買い物『HMV - String Sextet.1, String Quartet.3: Leipzig.sq, Rohde(Va)m.sanderling(Vc)【CD】-ブラームス/音楽/HMV』


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コメント

こんばんは。
孤独な作曲家はたくさんいましたが、孤独が音になっているのは、シューベルトとブラームスかなあと思います。弦楽六重奏は確かに若いブラームスを感じていましたが、孤独さは、やはり感じていました。
この大人のための演奏も聴いてみたいな。
ちなみに私、“孤独なブラームス”と同じ誕生日なんですよ?!

  • 2007/11/18(日) 20:44:03 |
  • URL |
  • garjyu #4A9T8td.
  • [編集]

びっくり!

garjyuさん、
こんばんは。garjyuさんがブラームスと同じ誕生日とは!羨ましいです。
私も有名作曲家と同じ誕生日になりたかったです。有名人では田中邦衛くらいですからねぇ(笑)。
おっしゃるとおりこの二人の作曲家は孤独が音になってますね。その孤独が身に染みるようになったのはやはり年のせいでしょうか。

  • 2007/11/19(月) 00:04:06 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

アウリンSQのベートーヴェン

初めまして。いつも楽しく拝読させていただいております。ご推薦のアウリンSQ、聴いてみたくなりました。シューベルトを注文中ですが、入手できることを祈っているところです(汗)。アウリンSQはベートーヴェンの全集をも完成させておりますね。こちらは聴かれましたか?
寸評をぜひぜひお聞かせください。こちらも聴いてみたいと思っているところでして・・・。
今後ともよろしくお願い申し上げます。

  • 2007/11/19(月) 18:37:34 |
  • URL |
  • kitaken #hlUuv8.g
  • [編集]

アウリンのベートーヴェン

kitakenさん、
こんにちは。初めまして。コメントありがとうございます。
アウリンSQのベートーヴェンは賛否の分かれるところでしょう。彼らはらロマン派の音楽に適性を示している(フォーレのP5にも名演あり)ので、ベートーヴェンの音楽とは齟齬を感じます。ダイナミックレンジが広すぎ、素朴さに欠けるのです。ただ、13,14番などの規模の大きい曲では、アルバンベルク的アプローチでありながら、成功していると思います。

実は貴HPを時々拝見しておりました。そのような方からコメントいただきとても嬉しく思います。今後ともよろしくお願いいたします。

  • 2007/11/20(火) 12:18:52 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

アウリンSQのベートーヴェン

ご返信をありがとうございます。また、拙HPをご高覧いただいていたことを知り、恐縮しております。今後ともよろしくお願いいたします。アウリンSQの演奏は・・・そうですか。期待していたのですが、やはり、ベートーヴェンは難物なのでしょうか。素朴さに欠けるのは残念ですね。

  • 2007/11/20(火) 17:33:13 |
  • URL |
  • kitaken #hlUuv8.g
  • [編集]

適性の問題でしょう

kitakenさん、
こんばんは。コメントありがとうございます。
ベートーヴェンの後期は確かに難物だと思いますが、適性の問題だと思います。オールマイティだということはありえませんから。アルバンベルクや最近の弦楽四重奏団も出す演奏全ていいといった論調には賛同しかねます。私が天邪鬼なのもありますけどね(笑)。
あとはTACETの録音にも問題があるような気がします。CPO時代の方が音に脚色がなく、素朴な音で好感が持てました。室内楽の場合、余計に録音がその感動を左右しますね。

  • 2007/11/21(水) 00:03:54 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

ブラームスはお好き

こんばんは。
「ブラームスはお好き」というタイトルのフランス小説がありましたね。何故、モーツァルトやベートーベンでなくて、ブラームス?高校時代にはわかりまでした。ブラームスの音楽の真髄を理解するには、常々おとなになる必要がある!なんて今では思っています。
「孤独を愛する大人に」・・・私のことかしら、とついタイトルに惹かれてあつかましくコメントをしてしまいました。そもそもクラシック音楽好きは、孤独癖があるかと思うのですが。もっともアマチャ音楽家のノリのよさと元気のよさ、パワーは体育会系にも負けてませんがね。

  • 2007/11/25(日) 21:18:11 |
  • URL |
  • 樹衣子 #MDMkRtpI
  • [編集]

コメントいただき光栄です

樹衣子さん、
こんばんは。初めまして。コメントありがとうございます。
実はcalafさんのブログにお邪魔するようになってから時々貴ブログにお邪魔しておりました。高尚なブログの作者様に稚拙な文章と薄学ぶりをさらけ出すのは大変恥ずかしいですが、コメントいただき大変光栄です。今後ともよろしくお願いいたします。
さて、ブラームスの音楽、特に室内楽が真の意味で心に染みるようになったのは、ここ数年のことで、やはりその真髄を理解するには「大人」になる必要があるのでしょうね。私はまだまだ真髄にはたどり着いていないですけど。
私もアマチュア音楽家ですが、完全な体育会系です(笑)。

  • 2007/11/26(月) 23:24:09 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
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