DokuOh ~独墺系クラシック音楽~

クラシック音楽、特に独墺系(ドイツ、オーストリア)の作曲家について、CDレビュー中心のブログです。

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Brahms Symphony No.2

Rudolf Kempe
Münchener Philharmoniker


ARTS ARCHIVES (43014-2)



春ならではの曲第三弾。ブラームスの「田園」とも言われるこの曲を。

ケンペの音楽にはいつもどこか陽だまりのような暖かさがあります。聴いていると日向ぼっこしているような感覚になることがあります。厳しさには欠けるかもしれませんが、その替わりに包み込む包容力があります。CDのレビューなどを見ていると、ケンペの音楽も暖かければ、それを愛するファンの声も暖かいような気がします。

晩年のミュンヘン・フィルとのブラームスは自然で暖かさに満ちた演奏で、特にこの2番と3番は過去の演奏の中でもトップレベルの演奏ではないでしょうか。この2番に関しては、最近はケンペの演奏を一番聴くかもしれません。ケンペの特性が最大限出た気負ったところの無い自然体の演奏で、かつ隅々まで神経が行き届いており、一音一音大切に奏でられています。そして所々うねりの効いた歌がブラームスの心を伝えて止みません。しかもそれが一切恣意的でなく、いやらしくありません。

この演奏は一楽章で最も好きな演奏かもしれません。明るく伸びやかな歌が最高です。晴れた草原に身を置くようです。(2:53)からのチェロの歌の深さ!ここだけでなくフレーズの消え行く様が本当に美しい。少しテンポを落としふっと慈しみながら消えて行く。一番の聴きどころは(13:19)からの共感に溢れた歌で、ホルンの哀愁漂うソロに涙が溢れます。その後の弦の掛け合いも涙無しには聴けません。

二楽章冒頭のチェロから絶美。全ての歌に寂寥感と繊細さが支配し、溜息が出ます。とにかくフレージングが見事で胸が締め付けられます。嗚呼、これがブラームスなんだ。

三楽章は明朗で変に神経質にならないところが好感が持てます。ベクトルは常に外に向いています。

四楽章は生命力に溢れています。しかし力みはいっさいありません。最後の生命力溢れる賛歌も最高で体が熱くなります。

ケンペの自然体な音楽は地味かもしれませんが、何度でも聴きたい、長く聴きたいと思わせてくれます。日常の食卓に並ぶ家族と食べる温かい食事といった趣でしょうか。

さて残念ながらケンペやシューリヒトの演奏を多数復刻していたScribendumが解散し、ケンペの名演の数々が手に入りにくくなってしまいました。本当にCDは生もので、気になったらすぐに購入しないといつ廃盤になるか分からないです。だから散財が止まらないわけですが・・・。

お買い物『HMV - 交響曲第2番、第4番 ケンペ&ミュンヘン・フィル【CD】-ブラームス/音楽/HMV』


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コメント

こんにちは。DokuOhさんは詩人ですね。「CDは生もの」すごい!  コクトーの「私の耳は貝の殻」を連想しました。そういえば「断ブル」という傑作も。
「生もの」つながりでは私も凄い経験をしました。ネパールの首都カトマンズにあるCD会社が昨年倒産しました。リマスタリングはドイツでやっていたみたいですが、倒産したそこの倉庫から出荷してもらったのです。
「ギリギリ入荷」だったと、通販会社が申してました。
CDはエディット・パイネマン&イェルク・デムスによるブラームス / ヴァイオリン・ソナタ集。往年のLPレコードは恐らく五十万円を超えている隠れた名盤です。
これで「ブラームス」つながりも生まれましたがもう一つ、ケンペがその最後の年にパイネマンと共演したベルクのヴァイオリン協奏曲を車で聴きながら走っていたとき、めずらしく吹雪に遭い、一瞬、夢幻の世界に踏み込んだような感覚を味わいました。
私の中ではケンペは近・現代音楽の偉大な理解者です。

過分なお言葉

あきさん、

こんばんは。いつもコメントありがとうございます。
「詩人」とは過分なお言葉ありがとうございます。ですが格調の高い「私の耳は貝の殻」と比べると「CDは生もの」、「断ブル」とはあまりに格調低いですね(笑)。
倒産した会社の倉庫から出荷とは凄いですね。私も最近入荷できるかできないかという超マイナーなCDを注文するのがある意味快感になってます(笑)。
幅広く音楽をお聴きになっていますね。あきさんの造詣の深さには恐れ入りました。

  • 2008/04/02(水) 22:58:03 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

こんにちは。
初めて書き込みさせていただきます。
ケンぺのブラームスは大好きなレコードです。そうレコードなんです。もう20年以上前に買ったもので、今はレコード棚に埃をかぶっています。
何回も聞いたのでおおよその印象は残っています。書かれた内容をおおいに頷きながら読ませていただきました。

  • 2008/04/17(木) 08:29:00 |
  • URL |
  • よんちゃん #-
  • [編集]

初めまして

よんちゃんさん、

初めまして。コメントありがとうございます。
ケンペのブラームスは本当に素晴らしいですね。共感いただけてとても嬉しいです。CDではこのARTSのものがなかなか音が自然でいいです。Scribendumのものはちょっと音が作られている感じがしますし、現在廃盤です。

今後ともよろしくお願いいたします。

  • 2008/04/17(木) 22:33:50 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]
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