DokuOh ~独墺系クラシック音楽~

クラシック音楽、特に独墺系(ドイツ、オーストリア)の作曲家について、CDレビュー中心のブログです。

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Beethoven Symphony No.9 "Choral"

Franz Konwitchny
Leipzig Gewandhaus Orchestra


edel CLASSICS (0002172CCC)



久しぶりに聴いて正直びっくりした。こんなに凄い演奏だったとは。何よりその音の深さに心底驚いた。溺れそうに深い音だ。必死に泳いでも、脚を取られそうになるくらい深く、底が見えない。金管を絶叫させたり、テンポを激しく揺らしたりする直接的迫力は全く無いのに、非常に深遠な響きが体を包み、それが逆にスケール感を増す結果となっている。驚くべきことだ。こんな演奏はそうあるものではない。今までにこれに近い感覚を味わったことがあると考えたら、ズスケのバッハや、ズスケSQのベートーヴェン後期弦楽四重奏曲を聴いたときの感覚に近いことに気が付いた。オーソドックスでありながら、深く奥行きのある響き。どれも旧東ドイツの芸術家であることから、もしかしたら、この奇をてらわない表現と、スケール感のある深遠な響きがドイツ音楽の真髄なのかもしれない。社会主義化で伝統が封じ込められたと言われた所以が分かるような気がする。これだけの深い響きが今どこで聴けるだろうか。
始めの三楽章がとにかく素晴らしい。一楽章は望みうる最高の響きだ。激しく聴衆を煽る劇的な表現よりも、スケールが大きく感じるのだ。深い響きがベートーヴェンの深く高潔な精神を表現して止まない。
二楽章は、相変わらず全体を深い響きが包むが、特にトリオでのチェロの深い響き!聴いて「なんじゃこりゃぁ~(松田勇作風)」と叫んでしまった。いったいどうやったらこんな深い音が出るのか?ひたすら驚愕した。トリオの終わりも素晴らしく、現在考えられる最高のトリオではないか。冒頭のソリッドな付点リズム強調は個性的だが自然である。その他、トリオで名残惜しく消えていくときのバスの強調や、聴きなれない木管のバランスなど、コンヴィチュニーの演奏にはオーソドックスでありながら、所々個性的な表現が点在している。
三楽章は予想通り、コンヴィチュニーの渋い歌が全開に発揮された名演。
四楽章冒頭からレティタティーボは、拍子抜けがするくらい大人しく渋い演奏だ。こんな渋いレティタティーボは他に知らない。歓喜主題、合唱が入ってからも祝典的感興があまりない。特に合唱が入ってからはスケールが小さく、地味すぎるくらい地味だ。第九は四楽章という人は物足りないだろう。だが、私は好感を持って聴いた。
このような地味な演奏だが、聴いた後は劇的な表現を伴った演奏を聴いた後よりも、ベートーヴェンの深い精神に触れられたような気がした。音楽というものは本当に不思議である。

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コメント

dokuohさんコメント、TB有難うございます。
BLOG拝見しました。かなり小生と好みが似ている点がありますね。
お若いのに、(失礼)コンヴィチュニーのよさがお分かりになるなんて、たいした「耳」をお持ちだと思います。
小生もp「第9」についてアレコレ書いていますのでまたお読みください。
dokuohさんの「特集」三個にさせていただきます。sawyer

  • 2005/12/29(木) 10:20:21 |
  • URL |
  • sawyer #-
  • [編集]

20歳からのコンヴィチュニー・ファンです

sawyerさん、コメントありがとうございます。
sawyerさんの第九特集拝見いたしました。確かに小生と好みが近いと感じました。コンヴィチュニーの録音について、とても参考になります。
ちなみに小生、20歳の頃からのコンヴィチュニー・ファンです。渋すぎですか?^^;

  • 2005/12/30(金) 02:15:31 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]
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  • 最近老け込んで、見た目もすっかり年相応になってしまったバカ親パパのサラリーマンです。最近は、仕事、子育て、親の面倒に追われ、音楽を聴く時間もまともに持てなくなってますが、ストレス解消に無謀な数のCDを買いつづけています。^^;

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