DokuOh ~独墺系クラシック音楽~

クラシック音楽、特に独墺系(ドイツ、オーストリア)の作曲家について、CDレビュー中心のブログです。

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Beethoven Symphony No.9 "Choral"

Sergiu Celibidache
Münchener Philharmoniker


EMI CLASSICS (7243 5 56842 2 6)



一言でいうなら、「人工美の歓喜」。そこには、ベートーヴェンの求めた人類愛は無く、音響的に磨かれた人工美がある。第九という「素材」を元に、全く別の音楽を再創造したといったらいいだろうか。チェリビダッケは日本料理の素材でフランス料理を作ってしまった。好みから言うと好みではないが、これはこれで一つの方向性を示しており、その方向性を極めた演奏だと思う。
チェリビダッケのテンポは、恣意的に感じることが多い。ただ、この作為的試みが、人の生理にはまったときに、恐ろしいほどの名演を産むことがある。リスボンライブのブルックナー8番や、チャイコフスキー5番などがそれだ。この演奏はというと、作為的面が目立ってしまう。過剰に収めるフレーズの語尾や、二楽章スケルツォでのテンポの遅さと、トリオでの加速など、ちょっとついていけないと思うこともある。ただ、一楽章の深く磨かれた響きはさすが鍛え上げられたミュンヘン・フィルで、この音に浸るものいい。三楽章は非常に美しい。ブルックナーの緩徐楽章のようだ。人の憧れなどよりも、それを天上から俯瞰しているような感じがする。四楽章のレティタティーボは非常に個性的で「語っていない」。何か得体の知れない生き物がうごめいているかのようだ。合唱部分はさすがチェリビダッケ。スケールの大きい広がりのある演奏を聴かせてくれる。二重フーガでは遅いテンポも手伝ってその真骨頂だ。コーダは例の「チェリビダッケのコーダ」である。チェリビダッケは四楽章はどうしようもない音楽だと語っていたそうだが、その割には中々聴かせてくれる。それにしても独唱、合唱が上手い。
いつも聴くというわけにはいかないが、こういう個性的な演奏もたまにはいい。ベートーヴェンの音楽の持つ懐の広さに感心させられる。


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