DokuOh ~独墺系クラシック音楽~

クラシック音楽、特に独墺系(ドイツ、オーストリア)の作曲家について、CDレビュー中心のブログです。

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Schubert String Quartet No.14 "Death and Maiden"

Auryn Qurtett


CPO (999 660-2)



今回、聴き比べのために、久しぶりにアルバンベルクSQの「死と乙女」を聴いてみた。初めて聴いたときは凄いと思ったが、今の私にはヒステリック過ぎるようだ。音が刺さりこちらが傷ついてしまいそうだ。そして何よりただ音がダイナミックなだけで、シューベルトに大切な闇がない。モーツァルトやベートーヴェンよりはまだ聴けると思ったが、これから彼らの演奏を聴くことはもうないと思う。
さて、肝心のアウリンSQの演奏だが、一楽章冒頭の和音からアウリンSQの実力に驚かされる。和音がまるで一つの楽器から鳴っているように聴こえる。その統一感たるや、他では聴いたことがない。脅威のアンサンブルといえるのではないだろうか。だが技術だけでないのが、彼らの凄いところだ。歌が自然でかつ透明で優しさを獲得している。特に1st Vnのリンゲンフェルダーの音楽性が光る。彼に比べるとアルバンベルクSQのピヒラーの表情付けは大仰で、厚化粧のようだ。フレーズ一つ一つを歌いすぎ、自然な流れを台無しにしている。二楽章の変奏曲ではアウリンSQとアルバンベルクSQの違いが顕著だ。冒頭の主題提示の細部まで神経が行き届いた、内声部の動き。実に繊細である。外声部だけでなく、内声部の充実が著しい。各変奏でのソロでの繊細で音を慈しむような響きはシューベルトに絶対に必要なものではないだろうか。第一変奏(2:21)、第四変奏(8:13)でのリンゲンフェルダーの透明な歌は唯一無二と思わせる。繊細なだけではない。この曲に必要なドラマティックさも不可欠だ。この繊細さとドラマティックさを両立するのが難しいのだろうが、アウリンSQは見事に両立させている。第三変奏(6:18)では痛切な響きに涙を誘われる。チェロのアコードは聴き手の心をえぐる。第五変奏(10:15)でクレッシェンドと共に押し寄せる、痛切な響きに貴方は耐えられるだろうか。呼吸は荒くなり、涙でボロボロになってしまう。ここだけでもいい、世評の高い、アルバンベルクSQと聴き比べて欲しい。ダイナミックにガンガン楽器を鳴らすだけが音楽か?否。
四楽章の快速ながら柔らかい響きを失わないのも見事としか言いようがない。
この演奏の対抗馬となりうるのはメロスSQの新盤だけだろうか。メロスSQのシューベルトの弦楽四重奏については、いずれ、いや、絶対取り上げる。

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コメント

入手のきっかけ

おはようございます。dokuohさん、アウリン四重奏団のシューベルトの、入手のきっかけは何でしょうか。アウリンを検索してみますと、作曲家の名前でもあるのですね。CPOはマイナーレーベルですが、超レアというほどでもありません。大変興味があります。タワーレコードではシューベルトは残念ながらありませんでした。

calafさん、こんにちは。
小生はまだ日本で取り扱っているときに、タワレコで入手しました。現在日本の大手は取り扱っていないと思われます。ですが、湧々堂さん(リンク張ってます)にお願いしたら、おそらく取り寄せてくれると思います。問い合わせてみたらいかがでしょうか?海外ではまだ販売しているようです。http://www.jpc.de/jpcng/cpo/detail/-/hnum/1475496/rk/classic/rsk/hitlistを参考にしてみてください。

  • 2006/01/20(金) 12:55:30 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

情報ありがとうございます

dokuohさん、おはようございます。情報ありがとうございます。何とか入手できそうです。私の書き方が悪かったのですが、私が知りたかったことがもう一つあります。アウリン四重奏団との「出会いのきっかけ」です。単なる偶然とも思えませんので、海外の雑誌等で情報を入手されたのでしょうか?ところで、「湧々堂さん」さんのサイトは読み応えがありますね。

運命の出会い

calafさん、おはようございます。
すみません、勘違いしておりました。アウリンSQとの出会いは、実は意外なことにレコ芸だったのです。どなたか忘れましたが絶賛されていたのがきっかけです。普段は読まない海外盤試聴記の欄だったと記憶しています。ただ購入したのは記事を読んでからずいぶん経ってからで、シューベルトを好きになってから、シューベルトの弦楽四重奏を聴きたいという思いから探しました。団体名は失念していて、レーベルがCPOだったという記憶を頼りに探しました。CPOというレーベルはツェンダー・エディションで気になるレーベルでしたから記憶に鮮明に残っていました。本当にちょっとしたきっかけです。半分偶然といえるかもしれませんね。個人的には勝手に運命の出会いと思っていますけど。^^;

  • 2006/01/21(土) 09:11:43 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

アルバンベルク離れ
私も、かつてあれほど感動したアルバンベルクの《死と乙女》を久しぶりに聴いてみたら「あれ、こんなだったっけ?」とガックリきました。年齢のせいでしょうね。私も結婚していて子どもがいます。
ただし、ブッシュSQは今聴いても凄い!(1936年録音)。私は、EMIの輸入盤初期CD
で聴いていますが、この時代の張り詰めた空気が伝わってきます。
カップリングは15番。dokuohさんの好きなこちらの曲も「超」のつく名演です。
アウリンSQは持っていません。さて、私も買うとしましょうか。

  • 2006/01/21(土) 23:00:33 |
  • URL |
  • 穂吉 #-
  • [編集]

なるほど

dokuohさん、こんばんは回答ありがとうございます。レコ芸の海外盤試聴記は結構掘り出し物がありますね。昨年はペトレの無伴奏がありましたね。実はクレメールのアカデミー賞がおかしくて仕方ないのです。なぜだかおわかりでしょう。

穂吉さん、
こんばんは。コメントありがとうございます。
アルバンベルクには絶対的に足りないものがあると思っています。実演に二回接しましたが、中身の無い(音程、アンサンブルも)ひどい演奏でした。ブッシュは未聴です。是非聴いてみたいと思います。凄い演奏というのは録音の良し悪しを越えますよね。

calafさん、
こんばんは。コメントありがとうございます。
最近は全くレコ芸を見ることはほとんどなくなりました。時間が無いのが主な理由ですが、有益な情報が無いというのが本音かもしれません。今後海外盤試聴記だけでも読もうかなと思ってます。
クレーメルに関してはお察しの通りです。ペトレが一位だったらレコ芸も買うのに。^^;

  • 2006/01/22(日) 00:22:21 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

これ欲しい!

doku-ohさんに言われて探しています。
有名なHMVやTowerは店にも、インターネットの検索にも引っかかってきませんでした。
気長に探しますが、なんとしても手に入れたいです。

garjyu

  • 2006/11/16(木) 00:10:54 |
  • URL |
  • garjyu #4A9T8td.
  • [編集]

タワレコで引っかかりました

garjyuさん、

こんばんは。コメントありがとうございます。返事が遅くなってすみません。

タワレコで引っかかりましたよ。
http://www.towerrecords.co.jp/sitemap/CSfCardMain.jsp?GOODS_NO=560313&GOODS_SORT_CD=102
現在でも取り扱っているか分かりませんが、問い合わせる価値はあると思います。

また、海外からも取り寄せられるかもしれません。
http://www.jpc.de/jpcng/cpo/detail/-/hnum/1475496/rk/classic/rsk/hitlist

  • 2006/11/19(日) 22:41:31 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]
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