DokuOh ~独墺系クラシック音楽~

クラシック音楽、特に独墺系(ドイツ、オーストリア)の作曲家について、CDレビュー中心のブログです。

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Bruckner Symphony No.9

Johannes Wildner
Philharmonic Orchestra of Westphalia


NAXOS (8.555933-34)



ブルックナーの9番の四楽章は、パンドラの箱だと思ってずっと聴かないと心に決めていた。想像を絶すると思われる四楽章に思いを馳せ、想像するだけがいいのだと思っていた。前半の三楽章から想像するに、恐ろしい曲になるのは確実で、それくらい畏怖の念を持っていた。しかし、その究極の世界を垣間見たいという誘惑には勝てず、ついに聴いてしまった。
これはサマーレ/マッツーカ/フィリップス/コールスの改訂版で最新の補筆版である。昔怖いもの見たさに一度だけ聴いた、アイヒホルンのサマーレ/マッツーカ/フィリップス/コールスの旧版よりも、ずいぶんとすっきりとした印象を受けた。(アイヒホルン盤は持っていないので、あくまでかすかな記憶での比較にすぎないが。)一聴すると、所々「ああ、これはブルックナーだ」と思って嬉しくなってしまう。テ・デウム音形(17:17)など聴いていてゾクゾクする。一方やはり補筆なんだと冷めた目で見てしまうような違和感があることも事実だ。そう、モーツァルトのレクイエムみたいに。
ブルックナーを愛し、熱心に補筆した方々には申し訳ないが、今は都合のいいずるい言い訳をしている。これはブルックナーの書いた「素材」を元に、別の人が作った別の音楽なのだと。熱心なブルックナー信者の方にはお叱りを受けそうだが、そう思うと気が楽になる。逆にブルックナーが書いたままのフラグメント版は未だに怖くて聴けない。以前ヤマハでフラグメントのスコアを見つけ、スコアを開いたとき、汗だくになったのを覚えている。
そういえば、昔テレビで画家の霊を体に取り込み、その霊に絵を書かせることが出来る人が紹介されていた。確かに降霊した画家そっくりの絵をいとも簡単に描いてみせていた。もしもこのオカルトじみた話が真実ならば、この人にブルックナーの霊を降霊させて、未完の四楽章を完成させて欲しい。そのブルックナーの霊をしても、完成に何年もかかるか、または完成できないかもしれないが。

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コメント

「第九」の初版(いわゆるレーヴェ改訂版)の序文に、「この交響曲はその残された状態のままで十分に統一がとれている。」とレーヴェによって書かれています。このスコアは他の交響曲同様にレーヴェによって多くの修正(オーケストラの実態に配慮した編曲とでもいいますか^^?)がなされていますが、3楽章の交響曲という認識で書かれたこのスコアの残滓が、シューリヒトの演奏でもヴァントの演奏でも感じられるところです。アダージョの天に昇る最後を聴くと、そこで音楽が終結してしまう感があります。しかし、ブルックナーの「第九交響曲」は作曲者自身も書けなかった壮大なフィナーレが存在するのです(作品が作曲者の能力を超えてしまった!?)。その全てを聴くことは不可能ですが(未完成だから^^)、大半の部分を聴くことが可能であり、まだ未発見の部分もたくさんあるでしょう。コールスたちのスコアは「補作」というよりは「演奏できるように体裁を整えた」くらいのものでしょう。紛失部分を埋めたり、オーケストレーションを整えたりしたくらい。コーダについてはそれこそ「素材」くらいしかないので「創作」に近いと思いますが、コーダへと至る過程は、ブルックナーが書いたフィナーレの原始の姿に限りなく近づいているものと思います(もちろん原始の姿に到達はしていなかったのだけど^^)。

  • 2006/01/29(日) 13:07:45 |
  • URL |
  • 壁男 #SFo5/nok
  • [編集]

修行不足です・・・

壁男さん、詳細なコメントありがとうございました。また、返事遅くなりすみません。
完全な小生の修行不足ですね。ブルックナー教徒失格です^^;。壁男さんがおっしゃるレベルまで完成していたとは知りませんでした。アーノンクール盤を聴かないとだめですね。思い切って聴いてみようと思います。また、ヤマハに行ってフラグメントのスコアを探したいと思います。お陰様で(幸か不幸か)ブルックナー熱が再燃してきました。ありがとうございました。

  • 2006/01/30(月) 23:02:37 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

アーノンクール盤は演奏もいいですし、ぜひ聴いてください。

アーノンクールが演奏した「断片」も、少しは補修しているかと思いますが(演奏できるように^^)、これとヴィルトナー盤を比べてみれば、どの程度の仕上がりかは分かるかと思います。

「第九」フィナーレはかなり作曲が進んでいますが、未完成なことにはなんら変わりありません。
しかし、ほとんど出来上がっていないような感じに思われているので、残念に思っているところです。

今年は東京ニューシティ管が「キャラガン編(?)」を演奏するので楽しみにしています。dokuohさんも聴きに行きましょう!芸劇ですから(^^)ノ

  • 2006/01/31(火) 20:34:26 |
  • URL |
  • 壁男 #-
  • [編集]

えー!!!!!

壁男さん、こんばんは。コメントありがとうございます。
また、凄い情報ありがとうございます。ちょっと興奮してます(汗)。恐らくあと一週間もしない間に、下の子が産まれると思うので、タイミングによっては聴きにいけないかもしれませんが、都合がつけば、是非聴きにいきたいと思います。詳細は別途オフラインでお願いいたします。^^

  • 2006/01/31(火) 21:57:09 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

初めまして

「 naxos ブルックナー 交響曲第9番 」という内容でgoogle検索を掛けた結果,こちらにたどり着きました。

私は,ブルックナー第9の第4楽章が大好きで,可能な限りいろんな演奏(といっても数は少ないですが)を聴いています。
この第4楽章,1-3楽章のいろんな音型を引用,というより1-3楽章にあらかじめ布石をおいておき,それを見事に展開させているその方法にまず感動です。
それからさらに,過去の交響曲や宗教曲からの引用,他の作曲家からの引用など,盛りだくさんです(もっともこういう傾向は以前の曲からあったようですが)。
ブルックナーは,この楽章をまさに人生の総決算としようとしていたことは明らかで,本当に完成できなかったのが残念ですね。

つい,うれしくなって書いてしまいました。突然のコメント,失礼しました。

  • 2006/04/25(火) 22:39:28 |
  • URL |
  • jaiu #mQop/nM.
  • [編集]

初めまして

jaiuさん、初めまして。コメントありがとうございます。
ブル9禁断の4楽章ですが、完成されなかったのは音楽史上最大の損失と勝手に思っております。jaiuさんのブログでご指摘されている2000年版、またはこれからさらに改訂されるであろう新版を是非とも聴いてみたいですね。
これからもよろしくお願いいたします。

  • 2006/04/26(水) 20:20:22 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]
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