DokuOh ~独墺系クラシック音楽~

クラシック音楽、特に独墺系(ドイツ、オーストリア)の作曲家について、CDレビュー中心のブログです。

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Mozart Symphony No.40

Rafael Kubelik
Symphnieorchester des Bayerischen Rundfunks


SONY CLASSICAL (SICC 258)



正に「明鏡止水」といった感じだろうか。有名なOrfeoのライブ録音とは別人のような演奏である。世間では「クーベリック=ライブ」といったステレオタイプ的な評が多いが、私はこのスタジオ録音をより愛している。私もライブの40番も好きだが、スタジオ録音の澄み切った枯淡の境地がたまらなく好きだ。ライブ録音はクーベリックのライブらしく、より流麗で快活だ。印象深さという意味では、ライブの方が上だと思うが、この演奏は最初のインパクトに欠けるものの、聴けば聴くほどその魅力にのめり込んで行く感じだ。推進力に欠けるが、逆にそれが独特の効果を生み、彼岸の40番を創り上げている。こんなモーツァルトの40番は他で聴いたことがない。
そのときの体調や、気分にもよるが、時々、モーツァルトの交響曲は音が多すぎると感じることがある。特に、室内楽を頻繁に聴いているときなどは、うるさく感じてしまう。そんなときでも、このクーベリックのスタジオ録音はすっと入ってくる。例えるならば、夜に雪が降り積もっている時のような感じ。雪が積もると音は雪に吸収されるので、独特の静けさがある。音が鳴っても雪に吸収され、それほど鳴り響かない。あの感じに似ている。音が雪にふわっと吸収され、どんな音も丸みを帯びる。
一楽章冒頭から実にしっとりとしている。有名なメロディは、甘美ではなく、雪が静かに舞っているような感じだ。雨のように速くなく、雪のようにゆっくり落ちてくる。
このスタイルで行くと、二楽章が素晴らしいのは当然かもしれない。ここまで純度の高い二楽章が他にあるだろうか。
三楽章、四楽章は全く「疾走」しない。それゆえ、逆により心に染み入ってくる。40番というと、どうしても有名な一楽章のインパクトが大きく、前半の印象が強いが、この演奏に関しては、後半の二楽章が同等の印象を受ける。四楽章全体のバランスが絶妙なのだろう。一楽章の歌と疾走感ばかり目立たせるだけでなく、全体のバランスを考えたクーベリックの緻密な計算があってのことかもしれない。

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コメント

お待ちしていました

こんばんは、calafです。どなたかがクーベリックの40番を取りあげるのを待っておりました。初めて聴いたのは20年くらい前ですが、出だしのあまりの美しさに息をのんだことを覚えています。このCD実は持っておりません。いつか、いつかはと思いながら年月が過ぎてしましました。私は大のワルター党で、コロンビア交響楽団、ウイーンフィル盤をこよなく愛するものですが、逆に他の演奏を受け付けなくなってしまっていたのです。友人が聴かせてくれたのですが、自分の間口の狭さを大いに反省したのものです。私のは最初のビオラの導入部で大体(ほとんど)判断してしまいます。世に言う名盤(例えばブリュッヘン・18世紀オーケストラ)は所持してますが、名盤なんてとんでもないと思っています。客観的に考えても、私の感想は極めて少数の意見だろうと思います。それがわかっていても好きになれません。ですから、聴くのはワルター、デイヴィス、ブロムシュテットこの3人に最近ジュリーニが加わりました。偏狭な心の持ち主は、情報が入ってこなくなるといいますが、私はそれでもいいと考えています。自分の美意識(言葉が格好よすぎますが)まで変えてまで、迎合しようとは思いません。クーベリックは「憧れは憧れのままで・・・」の思いが強く、未だに所持できていないのです。ワルターで培った40番の美意識が自分の中で崩れるのが怖いのです。私も50代、そろそろ初恋の人から脱却しなければいけませんね。

神の恵み

おはようございます。コメントを独占することをお許し下さい。先ほどタワーレコードで注文致しました。なんと4割引(1枚1100円強)でした。38から41までの3枚をまとめて注文してしまいました。神の恵み、いやdokuohさんの「お導き」ですね。ありがとうございました。

とんでもないです

calafさん、いつもコメントありがとうございます。風邪をひいてしまって、返事が遅くなりました。すみません。
やはりcalafさんと好みが合いますね。お挙げになっている演奏は、小生もよく聴く演奏で、嬉しくなりました。ここに同じ「少数派」がいますよ。(^-^)/
「お導き」なんてとんでもないです。小生の書いた記事が、お役に立てれば、これほど嬉しいことはありません。クーベリックの後期6大交響曲はどれも名演です。ぜひご感想をお聞かせください。

  • 2006/01/30(月) 22:45:22 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

第1楽章

こんばんは。1月末にクーベリックのモーツァルト3枚が届きまして40番から聴いています。第1楽章ですが、室内合奏団を聴いているようなたたずまいですね。ヴィオラの導入部も明確なリズムを刻みますし、主題のメロディーも気品があります。女性に例えますと、ワルターの演奏が30代後半から40代の女性なら、クーベリックは20代の女性ですね、しかも淑女です。清楚ですね。

calafさん、こんばんは。早速のご感想ありがとうございます。
なるほど。上手な例えですね。小生も清楚な女性は大好きです。でも、絶滅しかけていますが^^;。

  • 2006/02/03(金) 00:27:02 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]
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