DokuOh ~独墺系クラシック音楽~

クラシック音楽、特に独墺系(ドイツ、オーストリア)の作曲家について、CDレビュー中心のブログです。

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brahms_boult.jpg

Brahms Symphony No.2

Sir Adrian Boult
London Phiharmonic Orchestra


DISKY (HR 705412)



ボールトのブラ2は、実にしみじみ、しっとりとしたブラ2である。D-durの輝かしさはない。2番はシューリヒトの太陽の陽射しが差し込むような演奏とは異なり、響きは地味で音色も暗い。3番のような哀愁が漂っている。繊細で柔らかく、そしてどこか寂しい。私の中では3番同様、ベストを争う演奏である。
一楽章冒頭から、しっとりしている。チェロの第二主題(2:12)は、なんと繊細で美しいのだろう。過度にセンチメンタルにならずに、押し付けがましくないところに好感が持てる。ボールトは珍しく、一楽章提示部で繰り返しを行っている。普通の演奏だともう勘弁してくれと思うところだが、ボールトの演奏はくどくないので好ましい。一楽章の最後のホルンのソロの寂寥感は、なかなか他では聴けない。
二楽章冒頭のチェロの歌は、過度に粘らず流れていく。だがここでも多くの寂寥感が染み出てくる。
三楽章冒頭のオーボエのテンポ感は絶妙である。早すぎず、遅すぎず、フレージングが完璧である。優しく、そして深い。この三楽章を聴いてしまうと、他の演奏が聴けなくなってしまう。
四楽章は安易な熱狂とは無縁だ。前の三楽章のスタイルをそのまま踏襲している。効果を狙うあまり、四楽章だけ別の音楽になっている演奏に良く出会うが、私はこの方が好感を持てる。カタルシスを味あわせてくれる演奏も好きだが、そういう演奏に限って、興奮を味わうためだけに四楽章だけ取り出して聴いたりするのである。まずは第二主題(1:42)の深い響き!どうしようもない寂寥感を伴っている。コーダの入り(8:38)の深々とした響きを伴って、湧き上がってくるようにクレッシェンドして行く様は鳥肌が立ち、涙が止まらない。そしてクライマックスでもうボロボロになる。ボールトは決してアッチェレランドしたり、金管を輝かしく鳴らすこともしない。分かりやすい熱狂なしになぜここまで心打たれるのだろう。ここに感動できる人にとっては、きっとボールトのブラームスは宝物となると思う。


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テーマ:クラシック - ジャンル:音楽

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コメント

ボールトのブラ2

ボールトのブラ2。滋味深いですね。適度な寂寥感も○です。
が、フルトヴェングラーの演奏に比べるとオーケストラの響きが薄いので、やはりフルトヴェングラーに手が伸びます。
それでも4楽章はボールトがベストかも。

  • 2006/03/13(月) 13:07:28 |
  • URL |
  • orooro #wb1UO1s2
  • [編集]

嬉しいです

orooroさん、いつもコメントありがとうございます。
orooroさんが、ボールトの四楽章がいいとおっしゃってくれて物凄く嬉しいです。なかなかこの四楽章がいいと言ってくれる人が少ないのですよ。ボールトは突進するだけがこの曲ではないということを教えてくれます。

  • 2006/03/13(月) 23:54:19 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

やはりフルトヴェングラー

ボールト、シューリヒトも味わい深いですが、
やはりフルトヴェングラー3演奏に戻ってしまいます。LPOとの第4楽章はアッチェレランドは穏やかです(バルビローリ、トスカニーニ、ミュンシュの方が激しい)。

  • 2006/03/15(水) 17:38:01 |
  • URL |
  • orooro #wb1UO1s2
  • [編集]

出ましたね

orooroさん、コメントありがとうございます。
フルトヴェングラー/LPOの珍しい組み合わせの演奏ですね。実はこの演奏聴いたことがないのです。残念ながらもう手に入らないですよね。orooroさんのブログのレビューを拝読していたら聴きたくなっていましました。とりあえず今は、BPO盤で我慢します(涙)。

  • 2006/03/16(木) 23:58:18 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
  • [編集]

はじめまして、ハンスです。

 こんにちは、Dokuohさん。兄弟の家ブログのハンスです。独墺系のクラシック大好きの大学生です。

記事拝見しました。ボールトのブラ2ですか。感情に流されずも、渋い哀愁を湛えた名演ですね。ロンドン・フィルの音色は粒子が粗く、風通しがよい音だと、僕も思います。どんなにオーバーな表現をしても嫌らしくならないのが素適です。
こういう曲って、ベルリン・フィルのようなつわものオケが頑張りすぎると雰囲気を壊してしまうような。

また、遊びにきます。今後ともよろしくお願いします。



  • 2006/03/18(土) 03:56:46 |
  • URL |
  • 笛吹きハンス #-
  • [編集]

はじめまして

ハンスさん、初めまして。コメントありがとうございます。
小生もこのLPOの音色に関しては、どちらかというと肯定派です。変に重くないのがいいですよね。
ブログ拝見しました。フルートをおやりになるのですね。社会人になり所帯持ちになると、楽器を弾く(吹く)時間がなくなります。今のうちに沢山楽しんでください。
今後ともよろしくお願いいたします。

  • 2006/03/18(土) 14:48:57 |
  • URL |
  • dokuoh #TquaeRfg
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  • 最近老け込んで、見た目もすっかり年相応になってしまったバカ親パパのサラリーマンです。最近は、仕事、子育て、親の面倒に追われ、音楽を聴く時間もまともに持てなくなってますが、ストレス解消に無謀な数のCDを買いつづけています。^^;

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